包容力と親しみやすさをあわせもつ、木造地蔵菩薩半跏像(山口県・功山寺)


城下の面影が今も残る町並みに、堂々とした佇まいの寺院がある。
1320(元応2)年に開山し、後に長府毛 利家代々の香華寺(こうげじ)として手厚く庇護された功山寺(こうざんじ)。
幕末の志士、高杉晋作が挙兵した寺としても有名である。

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その総門左手にある地蔵堂に安置されているのが、山口県指定文化財の「木造地蔵菩薩半跏像(もくぞうじぞうぼさつはんかぞう)」だ。
 

s_DSC_8270木造地蔵菩薩半跏像が納められている地蔵堂

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平安時代後期の作といわれる座高135cmの大像で、クスノキの寄木造り。各部材の大半が当時のままである点で貴重だと認められている。
丸くふくよかな輪郭と柔和な顔立ちがなんとも温かく、踏み下げて今にも動き出しそうな左足は肉付きがよく、ずっしりとした存在感がある。
 

s_DSC_8246横から見ると丸くふくよかな輪郭と柔和な顔立ちがよくわかる

 

「地蔵とは、文字通り『大地の蔵』であり、迷う人々の全てを包容します。そして外見はとても親しみやすい。この『庶民性』が地蔵菩薩の魅力ではないでしょうか」と、有福孝岳(ありふくこうがく)住職。

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国宝仏殿など宝物が多い同寺の中では、ひと際目立つわけではないが『延命地 蔵菩薩』として人々の信仰は厚く、朝夕問わず参拝者が多いという。
毎年8月24日には扉を開放し、地蔵盆の法要が執り行われる。この『地蔵菩薩』について 有福住職は「いまだに寺との由 縁や作者が不明であるゆえ、今後の研究が待たれる」とも語る。
 

<寺社情報>
曹洞宗 金山 功山寺(きんざんこうざんじ)
〒752-0979 山口県下関市長府川端1丁目2-3 
TEL:083-245-0258
http://www.npweb.com/kouzanji/

情報誌 寺社Now vol.12「うちのお宝」より

2017-01-18 | Category コラム

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