戦国時代のロマンを感じさせる県指定文化財 太田道灌所用漆皮軍配


江戸城を築城したことでも有名な室町後期の軍師・太田道灌(おおたどうかん)(1432~86年)の軍配が、常陸國總社宮(ひたちのくにそうしゃぐう)に奉納されている。
 

s_03_a1吉凶を占う図と不動明王を表す梵字「カーン」が書かれた軍配の表面

軍配の外枠は鉄製で、内側は膠(にかわ)で紙を何層にも重ねており、黒い漆を全体的に塗って着色。軍配の表面には吉凶を占う図と不動明王を表す梵字「カーン」が、裏面には梵字で観音菩薩の「サ」が赤い漆で書かれている。
 

s_03_b軍配の裏面

この軍配は、太田道灌が奥州に下向した時に戦勝祈願で常陸國總社宮に立ち寄り、和歌と共に奉納されたと伝えられるが、「道灌が茨城の方に来た記録はないので、道灌の曾孫の資正(すけまさ)が常陸国片野城主(かたのじょうしゅ)になった時に、この神社に奉納したのではないかと思います」と禰宜(ねぎ)の石﨑貴比古(いしざきたかひこ)さん。
 

s_04_c梨地の箱に「道灌」の文字が見られる

軍配を収納する梨地の箱には太田家の桔梗紋が描かれ、内側には、「偉大な祖先の軍配がここにあると聞いたのでお借りして、この箱をお礼に作らせてもらいました。先祖が使っていた軍配が自分の間近にあるのは非常に感慨深い」と書かれている。寛文年間(1661~72年)に、道灌の子孫の浜松城主・資宗、資次(すけむねすけつぐ)親子が作らせたものである。
この軍配、今もなお人気のある道灌が残した貴重なお宝である。

s_01常陸國總社宮(ひたちのくにそうしゃぐう)
〒315-0016 茨城県石岡市総社2-8-1
TEL:0299-22-2233
ホームページ:http://www.sosyagu.jp/
 

情報誌・寺社Now vol.13「神者・仏閣に隠された宝物を逸話とともにご紹介~うちのお宝」より

2017-03-06 | Category コラム

関連記事

Comment





Comment