【活性人】仏像なぞり描きが心やすらぐと大ヒット!仏像イラストレーター・田中ひろみ


『心やすらぐ仏像なぞり描き』、『心やすらぐ国宝仏像なぞり描き』(池田書店)は、合わせて約15万部を発行した人気の書だ。
この本の著者が、女流仏像イラストレーターとしても活躍中の田中ひろみさん。

人気の理由を自らこう語った。
「写仏は、仏画をなぞって心を整える修行です。
仏像の絵の上に半紙を置き写す場合もありますが、私の本では薄い線をなぞっていくなぞり描きにしました。
絵の雰囲気が優しくて、かわいらしい感じが女性に受けたのかなと思います」

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 田中さんは異色の経歴の持ち主である。
子どもの頃からイラストレーターを夢見ていたが、両親に「絵では生活できない。手に職をつけなさい」「看護師になってお金を貯めたら好きなことをしていい」と言われ、看護師になって大学病院で働いた後、病院を辞め、セツ・モードセミナーで絵を学んだ。
そして、持ち前のガッツと行動力で、数えきれないほど出版社を訪問してはイラストを持ち込み、念願だったイラストレーターになる夢を実現させた。

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田中さんが仏像に興味を持ったのは大人になってから。
京都の三十三間堂を訪れた時、1,001 体の千手観音に魅了されたのがきっかけだったと話す。

「恋に落ちるのに理由がないように、仏像に恋をするのに理由はありません」と、仏像との“出会い”を恋に例えてくれた。それ以来、全国の寺をめぐり、仏像を描くようになったという。

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今年1月にはなぞり描きシリーズ第3弾『心やすらぐご利益別仏像なぞり描き』を出版。
このシリーズは、田中さんの独特の視点で仏像の特徴を説明しているのが、分かりやすくて面白い。他にも『好きです、近江の仏像』(淡交社)など仏像に関する本を多数出しており、仏像がグッと身近に感じられる。

「みなさん、奈良や京都にしかいい仏像はないと思っているようですが、お寺のあるところに仏像はありますから、もっと身近なお寺に行ってもいいのかなという気がします」と田中さん。
これらの本をきっかけに写仏や仏像に興味を持ったという人も多く、田中さんの仏像愛が本を通じてひろがりつつある。

<プロフィール>田中 ひろみ
イラストレーター・文筆家
大阪府出身。女子の仏教サークル「丸の内はんにゃ会」代表。
看護師として大学病院に勤務した後、絵の学校を卒業し、小説家のアシスタントを経て、イラストレーターに転身。文筆家としても、エッセイや実用書、恋愛、歴史、史跡めぐりなどさまざまな分野の本を出版している。
よみうりカルチャー、中日文化センターの講師を務めるほか、2010(平成22)年からは奈良市観光大使としても活躍中。
ホームページ: http://usagitv.com/

情報誌・寺社Now vol.13「活性人寺社を活性化させる キーパーソンに聞く~」 より

2017-03-06 | Category インタビュー

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