ウェルネスツーリズム研究の第一人者・荒川雅志教授が解説!寺社がウェルネスに取り組む意義と可能性

ウェルネス分野が世界的に急成長。日本でも確立が急がれる

ウェルネスは「身体の健康、精神の健康、環境の健康、社会的健康を基盤にして豊かな人生(QOL)をデザインしていく生き方、自己実現」と私は定義しています。そして自己実現に向けて何かに没頭する、生き甲斐を見つけ熱中している時も輝く人生のただ中であり、ウェルネスだと考えられます。

これまでのウェルネスは医学や健康、体力づくりの分野での教育や普及活動が主流でしたが、近年あらゆる業界で注目が高まっています。なかでもツーリズム業界では、世界の名だたるホテルチェーンや旅行社がウェルネスを新しいビジネステーマ、チャンスと捉え、ウェルネスを前面に打ち出したメニュー開発、サービスを提供しはじめています。

そんななか、日本独自のウェルネスを議論し、世界へ通用するジャパンウェルネス(Jウェルネス)を確立しようという機運が高まりつつあります。そのために重要なのは、世界的な潮流として多様化する顧客ニーズに高付加価値型の観光を実現していくこと。ほかの国々には真似のできないものを提供する必要があるとも言えます。では、日本が世界に対して優位に提供しうる価値とは一体何でしょう?

■ウェルネスとヘルスの違い
豊かで輝いている人生について考える時、そのための手段として取り組む健康的な手法や手段が「ヘルス」であり、健康的に暮らすことが人生そのもの、つまり目的となることが「ウェルネス」

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監修:全国寺社観光協会

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