日本人にとって仏像はごく身近な存在である。しかし、その仏像が、いつ、誰によって、どのような目的で作られたのか、詳しく知る人は少ないのではないだろうか。そこで駒澤大学仏教学部の教授である著者が、奈良・飛鳥時代から平安、鎌倉、室町・江戸時代までを通して、仏像の特徴や変化、鑑賞ポイントを解説。写真をふんだんに使いながら紹介しているので、本書片手に“見仏”したくなる、仏像鑑賞ガイドの新定番!
書籍概要
書籍名:『駒澤大学仏教学部教授が語る 仏像鑑賞入門』
著者:村松哲文
発売日:2022年6月17日(金)
定価:1,265円(10%税込)
判型:新書判
ページ数:272ページ
集英社新書
ISBN 978-4-08-721220-4
目次
仏像の世界へ旅立つ前に
第一章 仏像がやってきた!~飛鳥時代~ 仏像づくりは大陸の模倣から
第二章 童子風にアレンジしました~白鳳時代~ 写実表現の模索、仏像の童子化
第三章 やっとできた理想の形~天平時代~ 写実表現の完成、素材・技法の多様性
第四章 日本の顔になりました~密教系仏像と和様化した仏像~
第五章 武士好みにアレンジしました~鎌倉時代~ 仏像づくりの一大転換期
第六章 実は興味深い室町時代と江戸時代
紹介する主な仏像
飛鳥寺/飛鳥大仏
法隆寺/釈迦三尊像、救世観音菩薩立像、百済観音菩薩立像、多聞天立像、夢違観音菩薩立像
広隆寺/弥勒菩薩半跏思惟像
中宮寺/菩薩半跏思惟像
深大寺/釈迦如来倚像
當麻寺/持国天立像
東大寺/盧舎那仏(大仏)、広目天立像、不空羂索観音菩薩立像、執金剛神立像、金剛力士像、僧形八幡神像
唐招提寺/鑑真和上坐像、伝衆宝王菩薩立像、伝薬師如来立像
興福寺/旧東金堂本尊(仏頭)、阿修羅像、不空羂索観音菩薩坐像
東寺/五大明王、帝釈天像
聖林寺/十一面観音立像
平等院/阿弥陀如来坐像
三千院/阿弥陀三尊像
醍醐寺/弥勒菩薩坐像
建長寺/伽藍神像
長谷寺(奈良)/十一面観音菩薩立像
豪徳寺/釈迦三尊像(三世仏)
など多数
著者略歴
村松哲文(むらまつ・てつふみ)
1967年、東京都生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学後、早稲田大学會津八一記念博物館を経て、駒澤大学仏教学部へ。早稲田大学エクステンションセンター講師や、NHK・Eテレの仏像番組の講師も務める。著書に『かわいい、キレイ、かっこいい たのしい仏像のみかた』(日本文芸社)など。