シリーズ「参道をゆく」Vol.2 白山神社の総本宮・白山比咩神社(石川・白山市)表参道新名物「三食おはぎ」に込められた地域の思い

日本海側からもその姿がしっかり望める白山(はくさん)。山を源流とする水も、白山信仰の重要な要素となっている

※この記事は、雑誌『寺社Now29号』(2020年1月発行)掲載「参道をゆく(第2回)」をもとに再構成したものです。

表参道の新名物「三色おはぎ」に込められた思い。
地域と共に…白山神社の総本宮・白山比咩神社の取り組み

「表参道」から人の流れが消えた…

白山比咩神社(石川県白山市)は、富士山、立山と並ぶ日本三名山のひとつ、白山をご神体とする白山信仰の拠点となっている神社だ。全国3000社を越える白山神社の総本宮として、また古くから加賀国の一ノ宮として崇敬を集めてきた。

かつては、北陸鉄道が門前の旧加賀一の宮駅まで走り、特に初詣や七五三のシーズンには、駅から神社までつづく「表参道」に多くの露店が並び、賑わいを見せていた。

全国3000社を越える白山神社の総本宮、白山比咩(しらやまひめ)神社

しかし、時代と共に人の流れが変わった。周辺道路が整備され、マイカーでの参拝者が増加したことに対応するため、平成2(1990)年に「北参道」に駐車場を拡張。さらに、平成21(2009)年、北陸鉄道鶴来駅と加賀一の宮駅間が廃線となったことにより、本来の参詣道である表参道を歩いて上る人の姿が激減した。

表参道は、神社にとって大切な場所…。何より参道の衰退が地域の人たちの生活を変えてしまう。参道の賑わい復活が課題となっていた。

白山比咩神社の表参道。神社では北参道駐車場を利用する人に、いったん表参道にまわって歩いて参拝することを勧めている

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監修:全国寺社観光協会

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