2021年、第19回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞したデビュー作『元彼の遺言状』がシリーズ累計100万部突破のベストセラーとなり、翌2022年に月9ドラマ化、さらに同年、公正取引委員会を舞台とした『競争の番人』を上梓し、同作も二期連続でドラマ化……と、デビュー以来、つねに話題と人気を集め続けている作家・新川帆立さんの最新刊『縁切り上等! 離婚弁護士 松岡紬の事件ファイル』を2023年6月29日、新潮社より刊行します。
◆「3組に1組が離婚する」時代の「最良の縁切り」とは?
『縁切り上等!』は、縁切寺の住職の娘で、離婚弁護士として活躍する松岡紬(まつおかつむぎ)のもとに舞い込んだ、「縁切り」に関する様々な相談事を、次々と解決していく物語です。
厚生労働省の発表(令和4年度「離婚に関する統計」)によれば、現在、日本では、およそ結婚した3組に1組が離婚しています。ただ、いつの世も「縁切り」はすんなりとはいかないことも多いもの。物語を通じて、悪縁を断ち、良縁を呼び込もうと奮闘する人たちと、様々な「縁」の在り方、家族の在り方もが描かれていき、読後はきっと、爽やかな気分になれるはず。
◆凝り固まったイメージを鮮やかに更新する、魅力的な登場人物たち
さらに、「縁切り」をサポートする個性豊かな面々も本作の大きな魅力です。著者の新川さん自身も、元弁護士で元プロ雀士という異色の経歴の持ち主ですが、作中で「紬先生」と呼ばれる松岡紬は、これまでにフィクションで描かれがちだった「勝気で強気な女性弁護士」像を覆すようなキャラクターです。第一話で、紬先生と初めて会った主人公は、ドラマに出てくるような「肩で風を切って歩くスーツ姿の女性弁護士」ではなく、「こんなにふんわりとした雰囲気の人が弁護士をしているなんて」と驚くことになります。
◆『縁切り上等! 離婚弁護士 松岡紬の事件ファイル』内容紹介
夫のモラハラと浮気に耐えられなくなった聡美は、子供を連れ実家のある北鎌倉に避難する。そこで出会ったのは、縁切寺として名高い「東衛寺」の娘で、離婚専門弁護士の松岡紬。勢い込んで紬に離婚相談をした聡美だったが、思いがけないことを言われ……。離婚したいと思ったらまずは何から? 財産分与と親権の争い方は? 熟年離婚、同性カップル、離婚前後の泥沼トラブルの切り抜け方は……? 3組に1組は離婚すると言われる現代、知っておいて損なし! 美人で有能だけど結婚願望皆無の紬先生をはじめ、個性豊かなキャラクターが織りなす、温かなヒューマン・ドラマにして、スカッと痛快なリーガル小説!
◆著者紹介:新川帆立(しんかわ・ほたて)
1991年生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身、宮崎県宮崎市育ち。東京大学法学部卒業後、弁護士として勤務。第19回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2021年に『元彼の遺言状』でデビュー。他の著書に『剣持麗子のワンナイト推理』『競争の番人』『先祖探偵』『令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法』などがある。
◆書籍データ
【タイトル】縁切り上等! 離婚弁護士 松岡紬の事件ファイル
【著者名】新川帆立
【発売日】2023年6月29日
【造本】四六判ソフトカバー(288ページ)
【本体定価】1,760円(税込)
【ISBN】978-410-355131-7