【職人技】江戸の粋を感じる、豪華さと品を併せ持つ江戸熊手 / 江戸熊手職人 中村屋


毎年11月の酉の日に商売繁盛などを願う人たちが、神社の境内の露店で買い求める熊手。
中でも「江戸熊手(えどくまで)」と呼ばれるものは、注連縄(しめなわ)と小判山(こばんやま)を使ったデザインが特徴で、中村屋の創業者で先代代表の中村勇雄(なかむらいさお)さんが考案。
 

s_職人技02色使いを抑えた金色の熊手。風水的にも良いとされる。

 

s_職人技07代表取締役社長 片山裕彦さん。妻の敏子さんと7人の若手職人で会社を切り盛りする。

 中村屋の作り出す熊手は、「江戸の粋」という言葉がよく似合う。
中村屋は1955(昭和30)年に先代が創業。現在は次女・敏子(としこ)さんの婿である片山裕彦(かたやまひろひこ)さんが引き継いでいる。
製造縮小傾向にある熊手だが、その中で中村屋は、さまざまな企業努力により成長を続ける。
「これまでの熊手の概念を覆し、オリジナルなものを目指しています」と片山さん。材料を仕入れるため中国などにも出向く。注連縄は新潟県魚沼郡の農協に発注しており、「材料探しが一番大変」と片山さんは苦笑する。
 

s_職人技04江戸熊手で重要な注連縄を取り入れる作業

 

s_職人技06扇を広げたように小判山を配置したことで、豪華さが際立った熊手。デザインは入社5年目の佐藤彰彦(さとうあきひろ)さん

デザインを担当する敏子さんは中村屋の熊手の人気の理由について「イメージするデザインの飾りがない時に、どうやってそれに近づけるか考えます。
高価な材料を使ったり、飾りを全部手作りにすると熊手の値段が上がるので、いかに既製品を使ってよく見せるかが大事」と語る。
若い職人を育てることで、彼らの感性によって熊手も時代に合わせ進化している。

株式会社イサオ商会 江戸熊手職人 中村屋
〒176‐0012 東京都練馬区豊玉北2-14-8
TEL.03-6915-8044
ホームページ:http://kumade-nakamuraya.com/

情報誌・寺社Now vol.13「職人技 伝統と文化を継承する職人名鑑~」 より

2017-03-06 | Category インタビュー

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