初三郎と奇跡のコラボ!「与謝野晶子夫妻の旅―パノラマ地図でたどる観光名所―」展を、寺社観光目線で覗いてみた|さかい利晶の杜(大阪・堺市)

寺社Nowでは2022年、『吟遊歌人・与謝野晶子と旅する!ニッポン全国寺社めぐり(仮題)』的な連載をスタートさせようかと、ひそかに企んでいる。

きっかけは、大阪・堺市のミュージアム「さかい利晶の杜」で現在開催中の企画展『与謝野寛・晶子夫妻の旅─パノラマ地図でたどる観光名所─』だ。
[会期:2021年11月20日〜2022年1月23日]

大正・昭和を代表する女流歌人・与謝野晶子は、戦地に赴いた弟を気遣って詠んだ「君死に給うこと勿れ(きみ しにたもうこと なかれ)」や、ロマン主義文学の金字塔といえる短歌集『みだれ髪』で知られている。〝情熱の歌人〟とまで呼ばれ、日本文学史上屈指の業績を残した女性であることは衆知の通りである。

白状すると、あいにくそうした教科書的な理解しかこれまで持ちあわせていなかった。がしかし今回の企画展で、与謝野晶子が、①大正から昭和初期にかけて勃興した旅行ブームの幕開けを告げる時代の、代表的な旅人であったことと同時に、②旅行ブームの火付け役的な役割も果たしていたことを、まざまざと知らされた。

晶子は、彼女のマネジャー兼プロデューサーでもあった夫・与謝野寛(鉄幹)と共に生涯にわたって全国各地を講演して巡った。そして訪れた土地で詠んだ歌が、当時の人々の旅情を誘ったのだった。

左上)さかい利晶の杜(大阪・堺市)、左下)ミュージアムのすぐ近く、行基や空海にまで遡ることができる開口(あぐち)神社(通称:大寺/おおでら)境内にある、晶子の碑。周辺には、生家(和菓子商)跡や記念碑などゆかりのスポットが数多くある、右)企画展のチラシデータ、〝大正の広重〟こと鳥瞰図絵師・吉田初三郎作「函館市鳥瞰図」原画(堺市博物館蔵)をデザインしている

チラシデザインに使われた吉田初三郎「函館市鳥瞰図」原画(堺市博物館蔵) 76×331cm

中央は、函館市鳥瞰図(原画)を解説する名物学芸員・矢内一磨さん。原画の大きさがよくわかる。ちなみに矢内さんは、中井貴一と佐々木蔵之介がダブル主演を務めたコメディ映画『嘘八百』(2018年公開)で、お笑いコンビ「ドランクドラゴン」の塚地武雅が演じた学芸員のモデルとなった

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