【2022年の初詣・参拝とオンライン化に関する調査】オンライン参拝は浸透していない!コロナ禍でも初詣・参拝をオフラインでしたい理由とは…?

ゼネラルリサーチ株式会社のプレスリリース

この度、ゼネラルリサーチ株式会社(代表取締役:五條 寿朗、本社:東京都渋谷区)は、全国の20代~60代男女を対象に、「2022年の初詣・参拝とオンライン化」に関する調査を実施しました。
2021年も残すところあと2ヶ月となりました。

9月30日をもって緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が解除され、また、2回のコロナワクチン接種率が7割近くに達し、新規感染者数や重症者数も減少傾向にあるなど、コロナ禍の収束に向けてポジティブな面も見られます。

コロナ禍となって2回目の年末年始が近づいていますが、そのような背景もあり、来年(2022年)は初詣・参拝に行く予定の方も多いでしょう。
その一方で、感染拡大の第6波を懸念する声も挙がっていることなどから、オンライン参拝など“新しい参拝様式”を考えている方もいるかもしれません。

昨年10月に実施した「来年(2021年)の初詣・参拝とオンライン化」に関する調査と比較し、1年経過した現在、みなさんの意識に変化はあったのでしょうか。
※昨年の調査:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000047.000034834.html

ゼネラルリサーチ株式会社では、全国の20代~60代男女を対象に、「2022年の初詣・参拝とオンライン化」に関する調査を実施しました。

◆詳細はこちら:https://general-research.co.jp/report40/

【調査結果のポイント】
•若い世代と中高年世代で来年(2022年)の初詣・参拝に対する思いには差が見られる
•初詣・参拝はまだオンラインは浸透していない
•今年(2021年)の初詣・参拝で“新しい参拝様式”を体験した方は2割弱と非常に少ない
•コロナ禍でも『参拝』はオフラインでしたい方が半数以上。その一方で全てオンラインでいいという方も3割超
•全ての年代でオンライン初詣・参拝の加速に否定的な方が多い結果に

【調査1:若い世代と中高年世代で来年(2022年)の初詣・参拝に対する思いには差が見られる】
はじめに、来年(2022年)の初詣・参拝に対する現時点での思いについて伺いました。

【図1】

「来年(2022年)の初詣・参拝に関して今の考えを教えてください」と質問したところ、全体では『必ず行くと思う(21.4%)』『恐らく行くと思う(37.2%)』『恐らく行かないと思う(31.3%)』『絶対に行かないと思う(10.1%)』という結果となりました。

6割近くの方が、初詣・参拝に行く予定のようです。

2020年の調査結果

昨年実施した調査では、全ての年代で『行かないと思う』と回答した方が2割を超えていましたが、今回の調査では、全ての年代において『絶対に行かないと思う』と回答した方は1割強に留まり、ワクチンの普及や新規感染者の減少など、コロナ禍の収束に向けた動きも見えてきたことによって、来年(2022年)は初詣・参拝に対する姿勢や思いにも変化が生じている様子が窺えます。

感染拡大の第6波が襲ってきた場合、子どもの感染が拡大する可能性を懸念する声も挙がっています。
そのようなこともあり、ファミリー層などお子さんと同居している世帯の方などは、初詣・参拝も控えておこうという考えなのかもしれません。

では、前問にて『恐らく行かないと思う』『絶対に行かないと思う』と回答した方は、どのような理由でそのように考えているのでしょうか。

具体的な理由を聞いたところ、以下の結果が得られました。
・『まだ密になる場所に行くのは避けたいから(35.4%)』
・『新型コロナウイルスの状況が読めないから(27.2%)』
・『インフルエンザへの感染リスクもあるから(6.4%)』
・『神社クラスターの発生が怖いから(5.7%)』

初詣・参拝は“密回避”が難しいこともあり、昨年実施した調査でも同様の回答が最も多い結果でしたが、その一方で、昨年の調査で1割を超えた『神社クラスターの発生が怖い』という回答は今回の調査で4ポイント以上減り、さまざまな感染防止対策が浸透した現在、クラスターに対する懸念は多少薄れていると言えそうです。

【調査2:初詣・参拝はまだオンラインは浸透していない】
来年(2022年)の初詣・参拝に対する現時点での考えが明らかになりましたが、今年(2021年)初詣・参拝に行った方の割合はどれくらいなのでしょうか。

【図2】

「今年(2021年)は初詣・参拝に行きましたか?」と質問したところ、『オフラインで(実際に神社・仏閣に)行った(42.5%)』『オンラインで行った(2.4%)』『行かなかった(55.1%)』という結果となりました。

今年の初めは感染拡大の第3波と重なっていたこともあり、初詣・参拝を断念した方が多いようです。
また、初詣・参拝に関してはまだ“オンライン化”が浸透していないことが予想される結果となりました。

今年初詣・参拝に行った方の中にも、例年通りの参拝とはいかなかったという方は多いでしょう。
では、具体的にどのようなことができなかったのでしょうか。

【図3】

神社・仏閣を参拝する際の礼儀である「自分自身を清める」行為や「鈴や銅羅を鳴らしての参拝」ですが、コロナ禍においては、不特定多数の人が触れるものほど感染リスクも高まってしまいます。
実際、神社・仏閣の多くが手水舎(ちょうずや)の使用を制限していたことなどもあり、やはり従来とは異なる参拝となった方も多い様子が見て取れます。
また、出店や露店、屋台で食べ物などを購入することも初詣・参拝の楽しみのひとつと言えますが、密を避けるためにはそれも断念せざるを得なかったようです。

【調査3:今年(2021年)の初詣・参拝で“新しい参拝様式”を体験した方は2割弱と非常に少ない】
例年通りとはいかなかった方も多い今年(2021年)の初詣・参拝ですが、「オンライン参拝」を含め、「キャッシュレス賽銭」など、コロナ禍を受けて“新しい参拝様式”も生まれました。
では、そういった“新しい参拝様式”を体験した方はどれくらいいるのでしょうか。

【図4】

そこで、「今年(2021年)の初詣・参拝で体験した“新しい参拝様式”を教えてください(複数回答可)」と質問したところ、8割以上の方が『特に新しいことは体験していない(81.7%)』と回答し、“新しい参拝様式”はあまり浸透していない様子が窺える結果となりました。

初詣・参拝は、そこに祀られている神や、実際にある仏像の前で行いたいという思いが強いと言えそうです。

2020年の調査結果

昨年実施した調査では、初詣・参拝で取り入れられたら体験してみたいものとして、『オンラインおみくじ』『キャッシュレス賽銭』が上位に挙がりましたが、とはいえ、今年の初詣・参拝で実際に体験した方は非常に少ないようです。

■「これもオンラインでできるの!?」見聞きした意外な新しい参拝様式
・郵送でのお守り送付(20代/女性/東京都)
・鐘付きを代行して鳴らしてもらえる(20代/女性/埼玉県)
・オンライン厄祓いは意外だった。正直、ご利益あるのかは不明(30代/女性/埼玉県)
・神社を動画で紹介するYouTubeで、遠隔参拝、動画で神主さんの玉串でのお祓い、お寺でお坊さんの説法を動画で聞く、など増えてきている(50代/女性/東京都)
・賽銭が電子マネーでできる神社があるとニュースでみた(60代/男性/秋田県)

などの回答が寄せられました。
初詣・参拝に関する“オンライン化”に驚いている方も少なくないようです。

【調査4:コロナ禍でも『参拝』はオフラインでしたい方が半数以上。その一方で全てオンラインでいいという方も3割超】
今年(2021年)初詣・参拝に行った方の多くが、オンライン参拝など“新しい参拝様式”には触れていないことが分かりましたが、例えコロナ禍であっても、神社・仏閣には直接赴き、祀られている神や仏像に参拝したい思いが強いのかもしれません。

【図5】

そこで、「コロナ禍であっても初詣・参拝で絶対にオフラインでしたいもの(必要だと思うもの)を教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『参拝(51.8%)』という回答が最も多く、次いで『オフラインでしたいものはない(全てオンラインでいいと思う)(33.4%)』『賽銭(31.0%)』『おみくじ(22.0%)』『厄払い(18.6%)』と続きました。

半数以上が参拝はオフラインでしたいと思っている一方で、全てオンラインでいいと思っている方も3割を超える結果となりました。
感染リスクがある以上、オンラインでも行えるものはなるべくオンラインで行いたいという方も決して少なくないと言えそうです。

■以降の結果
『お清め(17.1%)』『お守りや破魔矢などの購入(16.1%)』『お守りや破魔矢などの返納(お焚き上げ)(12.7%)』『御朱印(8.2%)』『絵馬奉納(6.7%)』

オフラインで行いたい、あるいは全てオンラインでいいと思う理由とは何なのでしょうか。

■コロナ禍であってもオフラインで行いたい
・【参拝、賽銭、お清め】オンラインだと神様に挨拶できている気がしない(20代/女性/山梨県)
・【参拝、賽銭、お清め、厄払い】年の初めの習慣として。大事な物は失いたくない(30代/女性/長崎県)
・【参拝、賽銭、お清め、厄払い、御朱印、おみくじ、お守りや破魔矢などの購入】神社がオンラインに対応したとしても、神様がオンラインに対応出来るかわからない。冗談を抜きにしても、文化は大切だと思う為(30代/男性/広島県)
・【参拝】その場所に行く事に意味があるから。ただし、初詣に行く日は松の内を過ぎてからで良いと思う(40代/女性/京都府)
・【参拝、賽銭、お清め、厄払い】オンラインも活用しつつ、実際に現地に身を置くことができるのであれば、それに越したことはない(50代/女性/東京都)
・【参拝、賽銭、お清め、お守りや破魔矢などの購入】参拝やお札を収めて、新しいお札を戴く。実際に行きたい(60代/女性/千葉県)

■コロナ禍では全てオンラインでもいいと思う
・罰当たりかもしれないが、直接参拝に行こうが、オンラインで参拝しようが、ご利益は変わらないと思うから。
・自身の健康と、感染拡大させないことの方が重要に思える(20代/女性/千葉県)
・必ずしも必要なものではない(30代/女性/宮城県)
・心の問題であり、行くことに意味がないと考えるため(40代/男性/福岡県)
・オフラインにこだわる必要はないと思うから(50代/男性/徳島県)
・コロナが落ち着いてからでも良いから(60代/女性/茨城県)

神社・仏閣には直接赴くことが重要だと考えている方がいる一方で、まだまだ予断を許さない状況が続いているコロナ禍においては、感染リスクを避けるためにもオンラインで行い、無事に収束してからオフラインで初詣・参拝を行いたいという方もいるようです。

【調査5:全ての年代でオンライン初詣・参拝の加速に否定的な方が多い結果に】
コロナ禍であっても、初詣・参拝はオフラインで行いたい方、オンラインで行いたい方、それぞれの理由が見えてきました。
では、コロナ禍の今、初詣・参拝についてもオンライン化を進めるべきなのでしょうか。

【図6】

調査5の回答結果から、8割近くの方が、オンライン初詣・参拝の加速に対して否定的な意見を持っていることが分かりました。

年代別に見たところ、年代が上がるほど『全くそう思わない(20代21.2%、30代21.8%、40代27.2%、50代26.6%、60代26.6%)』『あまりそう思わない(20代47.6%、30代54.0%、40代50.2%、50代55.6%、60代59.8%)』と、『そう思わない』と回答した方の割合が高い傾向にあり、中高年層を中心に、初詣・参拝は神社・仏閣に赴いて行いたいという思いが強い様子が窺えます。

一方、初詣・参拝のオンライン化の加速を願う方は、どのような部分のオンライン化の加速を願っているのでしょうか。

■オンライン初詣・参拝のここを加速させるべき
・お賽銭だと思います。人が混雑する原因の9割はお賽銭によるものだと思うからです(20代/女性/大阪府)
・人流が発生することはリスクが高まるので全てにおいてオンラインでよろしいと思います(30代/男性/神奈川県)
・出雲大社、伊勢神宮など有名な神社のオンライン参拝。遠方や様々な事情で現地に出向くことができない人も参拝できるようになるから(40代/女性/愛知県)
・全てがオンラインで良い(50代/女性/埼玉県)
・密になる参拝とおみくじや破魔矢、御札の販売(60代/男性/三重県)

などの回答が寄せられました。

歴史や伝統、文化、習慣を継承することはもちろん非常に大切ですが、コロナ禍という未曾有の事態を迎えたこれからの時代は、初詣・参拝に関しても可能な部分はオンライン化とう選択肢も必要なのかもしれません。

• 【総括】オフラインで初詣・参拝ができるよう感染防止対策は引き続き徹底すべき。オンラインという選択肢もあるのが望ましい
今回の調査で、来年(2022年)の初詣・参拝の計画や、今年(2021年)の初詣・参拝状況を聞くことができました。
コロナ禍となって初めての初詣・参拝だったこともあり、今年は行くのを諦めた方も多かったようです。

その一方で、“新しい参拝様式”として、『オンライン参拝』や『キャッシュレス賽銭』などを利用して初詣・参拝を行った方も少数ながらいました。

もちろん、古くから日本に根づいている初詣・参拝という伝統は、実際に神社・仏閣に参拝してこそという方も多いと思います。
今回の調査結果でも、オンライン初詣・参拝を加速させるべきという方は少数であり、初詣・参拝は絶対にオフラインで行いたい方が多い様子も見て取れました。

新規感染者数、重症者数は減少傾向にあり、飲食店の営業時間短縮要請や酒類の提供制限なども緩和されましたが、依然として新型コロナウイルス感染拡大はまだまだ予断を許さない状況が続いています。
2022年はオフラインでも安心して初詣・参拝ができるよう、引き続き感染防止対策を徹底する必要があると言えるでしょう。

コロナ禍の時代に初詣・参拝という伝統を守り続けていくためには、オンライン化という選択肢も設ける必要があるのかもしれません。

ゼネラルリサーチでは、今後も引き続き調査を継続してまいります。

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■調査概要:「2022年の初詣・参拝とオンライン化」に関する調査
■調査期間:2021年10月18日(月)~2021年10月19日(火)
■調査方法:インターネット調査
■調査人数:1,057人(20代208人、30代211人、40代217人、50代207人、60代214人)
■調査対象:全国の20代~60代男女
■調査主体:ゼネラルリサーチ
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【昨年(2020年)に実施した調査の概要】
■調査概要:「来年(2021年)の初詣・参拝とオンライン化」に関する調査
■調査日:2020年10月22日(木)
■調査方法:インターネット調査
■調査人数:1,120人
■調査対象:全国20代~60代の男女
■調査主体:ゼネラルリサーチ

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本プレスリリースの内容を引用される際は、以下のご対応をお願いいたします。
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・国内モニター総数:1,022万人
・42項目の属性パネルでセグメント設定可能
・調査形式6種類×3種類のカスタマイズ機能
↳調査目的に対して、最適な調査形式・機能をご提案いたします。

●その他関連情報
・ゼネラルリサーチHP:https://general-research.co.jp/
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監修:全国寺社観光協会

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