凸版印刷、高野山の聖地・壇上伽藍をテーマにしたVRコンテンツを開発

伽藍全域を自由に巡り、曼荼羅図を超拡大して鑑賞するデジタル文化財体験を実現リベラルアーツ研修やオンラインバーチャルツアーなどへ活用展開

凸版印刷株式会社のプレスリリース

VRコンテンツ『高野山 壇上伽藍―地上の曼荼羅―』 製作協力:高野山真言宗 総本山金剛峯寺 製作著作:凸版印刷株式会社 ©2021 TOPPAN INC.

 凸版印刷は、これまで金剛峯寺が所蔵する貴重な文化財のデジタルアーカイブに取り組んできました。2007年には重要文化財「両部大曼荼羅(りょうぶだいまんだらず)(通称:血曼荼羅「平清盛奉納」)」の復元再生プロジェクトを立ち上げ、往時の色を想定再現した「想定色平成再生版曼荼羅図(そうていしょくへいせいさいせいばんまんだらず)」(※1)を2015年7月に金剛峯寺へ奉納しています。今回、凸版印刷が独自に開発した高精細デジタルアーカイブ技術を用いて、壇上伽藍全体の空間と建造物、根本大塔(こんぽんだいとう)及び西塔(さいとう)の内部の三次元形状計測や高精細デジタル撮影を実施。今回取得したデジタルデータと、「想定色平成再生版曼荼羅図」のデジタルデータを用いて、壇上伽藍の全域や建造物内部を自由に見て回ったり、曼荼羅に描かれた肉眼では見ることが困難な微細な絵柄を面積比で500倍以上に拡大しながら鑑賞するなど、通常では見ることができない視点から文化体験が出来るVRコンテンツを開発しました。

 凸版印刷は、今後、本VRコンテンツを、VRシアターでの上演上映をはじめとして、文化を深く学ぶことでサスティナブルな視点を持つ人財を開発するリベラルアーツ研修や、高野山の文化財の鑑賞ポイントを事前に学べるオンラインバーチャルツアーなど、高野山の魅力を国内外へ伝える様々な活動に利活用していきます。

 なお本VRコンテンツは、2021年11月3日(水・祝)から11月28日(日)まで高野山デジタルミュージアム(所在地:和歌山県伊都郡高野町)内のVRシアターにて、期間限定で特別公開されます。

※開館日・上演時間など詳細は、ホームページをご参照ください。https://www.dmckoyasan.com

■ VRコンテンツ『高野山 壇上伽藍―地上の曼荼羅―』について
 本VRコンテンツは、弘法大師空海が唐より持ち帰った曼荼羅と壇上伽藍の関係を解説しながら、臨場感あふれる4K超高精細VR表現技術によって、高野山の魅力を体感することができます。

・かつてない規模のデジタルアーカイブデータをVRコンテンツ化
 本VRコンテンツの開発にあたり、凸版印刷は金剛峯寺の協力のもと、貴重な文化財を守り伝えるという観点から、現時点の壇上伽藍の様子をつぶさに残すべく、かつてない規模と範囲の三次元形状計測や高精細デジタル撮影を行いました。さらに、金箔や漆、彩色など異なる素材は、独自の記録手法と表現技術を組み合わせ、リアルに再現しています。

左:高精細デジタル撮影の様子。根本大塔・西塔内部で27,290カット、伽藍全体で97,000カット以上撮影 右:仏像や柱の質感を記録 VRコンテンツ『高野山 壇上伽藍―地上の曼荼羅―』 製作協力:高野山真言宗 総本山金剛峯寺 製作著作:凸版印刷株式会社

・VRならではの手法で鑑賞
 自在な視点移動が可能となるVR技術の特長を活かし、塔内に配置された仏像や柱に描かれた菩薩の姿に近づいたり角度を変えて見るほか、空海が高野山を開くまでの伝説を映像化し解説するなど、実際には見る事ができない事柄を鑑賞者へわかりやすく伝えます。

左:空海が修行先の唐から投げたとされる三鈷杵 右:根本大塔の仏像が安置されている様子 VRコンテンツ『高野山 壇上伽藍―地上の曼荼羅―』 製作協力:高野山真言宗 総本山金剛峯寺 製作著作:凸版印刷株式会社 ©2021 TOPPAN INC.

・貴重な曼荼羅図も微細に描かれた仏の姿を面積比で500倍以上に拡大して鑑賞
「想定色平成再生版曼荼羅図」には、大日如来を筆頭に数多くの仏の姿が緻密に描かれています。本VRコンテンツでは、経典で説かれている過去・現在・未来にいると言われている三千仏のうち、現在の千仏の顔が一体ずつ丁寧に描き分けられている様子などを詳細に鑑賞することが出ます。

「想定色平成再版曼荼羅図」のデジタルデータを用いてVR化し、両部曼荼羅を超拡大 VRコンテンツ『高野山 壇上伽藍―地上の曼荼羅―』 製作協力:高野山真言宗 総本山金剛峯寺 製作著作:凸版印刷株式会社 ©2021 TOPPAN INC.

■ 凸版印刷の文化財VRへの取り組み
 凸版印刷は、1997年から文化財のデジタルアーカイブデータを公開する手法としてVR技術を用いた「トッパンVR」の開発に取り組み、唐招提寺や国宝 洛中洛外図屛風(舟木本)、東寺の立体曼荼羅、マチュピチュなど、国内外の貴重な文化財・世界遺産をテーマとしたVR作品を多数製作しています。また、江戸城天守を8KVRで製作するなどの超高精細表現技術開発や、帝国ホテル旧本館ライト館のVR再現といった近代建築分野への取り組みも展開しています。
 VRの利活用・公開の場として、熊本城観光交流施設内の「熊本城ミュージアム わくわく座」でのVRシアター開設や、東京国立博物館へ「TNM & TOPPAN ミュージアムシアター」を導入するなど、国内外20か所以上の文化施設、観光施設へVRシアターを展開しています。
 2018年6月に、日本各地の国宝や重要文化財、観光資源の魅力を先端表現技術で世界に発信する地方創生・観光立国の共創拠点「NIPPON GALLERY TABIDO MARUNOUCHI」を東京・丸の内に開設。官公庁、自治体、観光関連団体・企業との共創のよって日本文化の魅力を提案・発信、地方創生・観光立国の実現を進めています。

※1「想定色平成再生版曼荼羅図」
重要文化財「両部大曼荼羅(通称:血曼荼羅「平清盛奉納」)」の復元再生プロジェクトとして曼荼羅の再生事業として曼荼羅の復元再生に取り組み制作したもの。長い年月で経年劣化が生じていた箇所を、赤外線撮影や資料、文献などによる補足調査分析、専門家の監修を得ながら復元させた貴重な図柄で、デジタルプリントで実物大サイズに出力し表具した復元曼荼羅を2015年7月に金剛峯寺へ奉納しました。

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