築地本願寺が「不安に関する意識調査 2021年」を実施

新型コロナ感染拡大により、全世代で6割の人が「安心して過ごせる場所が欲しい」と望む。また、以前のような生活に戻ることを考えると、若年層の3人に1人が「新たな人間関係をうまくつくれるのか心配」と回答。

宗教法人 築地本願寺のプレスリリース

築地本願寺(宗務長 安永雄玄、東京都中央区築地3-15-1)では2021年11月に、全国の18‐79歳の男女1600人を対象に、「新型コロナ感染拡大に対する不安に関する調査」を実施しました。2020年の11月にも同様の調査を行いましたが、経年変化でみると、新型コロナ感染が拡大していた昨年と比べ、全体的な不安度は減少、また肉体的健康に関する不安度は減少しました。しかし一方で、「人生の終え方について考えないといけない不安」は微増で、年代に関係なく、3人に1人が自分の生き方を改めて考えるようになったことが伺われます。
また「感染拡大期間の体験を振り返っての気持ち」を聞く設問では、全世代で約6割の人が「安心して過ごせる場所が欲しい」と答えています。さらに新型コロナ収束後のことを考えると、若年層の3人に1人が「新たな人間関係をうまくつくれるのか心配だ」と回答。若年層はそのほかにも「自分の将来に希望が持てない」と4割が答えるなど、全体的に大きな不安を抱えていることが明らかになりました。
主な調査結果のポイントは以下の通りです。

 調査結果のポイント

1、「不安度」の経年変化でみると健康面より精神面で不安が増加
「生活に関する不安度」について、21年では、20年より全体として不安度が平均値で0.7pt減少しました。また不安度を具体的な項目で確認すると、ほとんどの項目で数値が減少している一方、「人生の終え方について考えなければならない不安」は全体で3.9pt増加しています。これは年代には関係なく、新型コロナ感染拡大の中で、 3人に1人が自分の生き方を改めて考えるようになったことが伺われます。「感染拡大期間の体験を振り返っての気持ち」では、全世代で約6割の人が「安心して過ごせる場所が欲しい」と答えています。

2、若年層にみる「コロナショック」
「具体的な不安」に関して、若年層(18-29歳)の3人に1人が「学びの機会が失われる」「新たな人との出会いが失われる」「自身のスキルアップをしなくてはならない」について不安に感じ、他の年齢層より高くなっています。新型コロナ感染拡大による自粛生活や学校の休講などでの経験喪失とあせりが感じられるようです。
また「新型コロナ感染拡大期間の体験を振り返った気持ち」という今後の生活を想像する設問では、若年層の2人に1人が「自分に自信がない」、3人に1人が「新たな人間関係をうまくつくれるか心配」と回答。他の層と比較しても、20pt前後の差が生まれる結果となりました。感染収束後に、コミュニティに戻った時にうまくなじめるのか不安に感じていることが分かります。

3、感染を避ける新しい生活様式がもたらした行動変化
「孤独感の解消法」「体験」について、「リアル対オンライン」で確認した設問では、若年層は3人に1人が「オンラインが孤独感解消に有効」と回答しています。 さらに「オンラインだからこそ体験できることもある」という意識が強く、回答率は4割にのぼりました。その一方で、「以前より電話の頻度があがった」など、オンラインを使いこなしながらも、リアルの良さも体感しているようです。
中高年層(39‐79歳)はやはりリアル派が多く、「孤独感の解消法/体験」共に約8割が「リアル」を選択しています。しかし、「リアルでの活動が全面解禁されることに不安」 については中高年層のスコアが高く、あくまでもコミュニケーションの手段としてリアルを大切にしたいことが伺われます。

 調査結果詳細

1、全世代の総括 経年変化でみると健康面より精神面で不安が増加
21年では、20年より全体として不安度が平均値で0.7pt減少しています。ワクチン接種率の増加などによる感染者数減少が影響しているとみられます。(表1)

また不安度を具体的な項目で確認すると、ほとんどの項目で数値が減少している一方で、「人生の終え方について考えなければならない不安」は全体で3.9pt増加しています。(表2)これは年代に関係なく、新型コロナ感染拡大の中で、 3人に1人が自分の生き方を改めて考えるようになったことが伺われます。

「感染拡大期間の体験を振り返っての気持ち」(表3)では、全世代で「安心して過ごせる場所が欲しい」がトップになりました。感染拡大期には学校や職場、交通機関などで常に緊張を感じていたことが表れています。

(表1)Q 新型コロナ感染拡大期間をふまえ、これから(~来年いっぱい)のご自身の生活について、どの程度不安を感じますか。「不安で不安でしょうがない」を10点、「全く不安を感じていない」を0点として、最も近いものをお選びください。

(表2)Q 新型コロナ感染拡大期間をふまえたこれから(~来年いっぱい)のご自身の生活について、具体的にどのような不安を感じますか。
※とてもあてはまる+ややあてはまるのTop2Boxのスコアを掲出(5SD)

(表3)Q 今までの新型コロナ感染拡大期間の体験を振り返った際の、あなたの気持ちとして、以下の項目ごとにあてはまるものをそれぞれ1つずつお選びください。
※とてもあてはまる+ややあてはまるのTop2Boxのスコアを掲出(5SD)



2、若年層にみる「コロナショック」~学びや出会いに関する喪失感

「具体的な不安」に関して、若年層(18-29歳)の3人に1人が「学びの機会が失われる」「新たな人との出会いが失われる」「自身のスキルアップをしなくてはならない」について不安を感じており、他の年齢層より高くなっています。(表4)新型コロナ感染拡大による自粛生活や学校の休講などでの経験喪失とあせりを感じているようです。

また「新型コロナ感染拡大期間の体験を振り返った気持ち」という今後の生活を想像する設問では、若年層の2人に1人が「自分に自信がない」、3人に1人が「新たな人間関係をうまくつくれるか心配」と回答。他の層と比較しても、20pt前後の差が生まれる結果となりました。(表5)感染収束後に、コミュニティに戻った時にうまくなじめるのか不安に感じていることが分かります。

(表4)Q 新型コロナ感染拡大期間をふまえたこれから(~来年いっぱい)のご自身の生活について、具体的にどのような不安を感じますか。
※とてもあてはまる+ややあてはまるのTop2Boxのスコアを掲出(5SD)

(表5)Q 今までの新型コロナ感染拡大期間の体験を振り返った際の、あなたの気持ちとして、以下の項目ごとにあてはまるものをそれぞれ1つずつお選びください。
※とてもあてはまる+ややあてはまるのTop2Boxのスコアを掲出(5SD)

3、感染を避ける新しい生活様式がもたらした行動変化
「孤独感の解消法」「体験」について、「リアル対オンライン」で確認した設問では、若年層は3人に1人が「オンラインが孤独感解消に有効」と回答しています。 さらに「オンラインだからこそ体験できることもある」という意識が強く、回答率は4割にのぼりました(表6)。 その一方で、「以前より電話の頻度があがった」など、オンラインを使いこなしながらも、リアルの良さも体感しているようです(表7)。

中高年層(39‐79歳)はやはりリアル派が多く、「孤独感の解消法/体験」共に約8割が「リアル」を選択しています(表6)。しかし、「リアルでの活動が全面解禁されることに不安」 については中高年層のほうがスコアが高く、あくまでもコミュニケーションの手段としてのみリアルを大切したいことが伺われます(表5)。

(表6)Q 今までの新型コロナ感染拡大期間の生活を振り返って、以下のAとBについて、今のご自身の考えに近い方をお選びください。(それぞれ1つずつ)

(表7)Q 今までの新型コロナ感染拡大期間の体験を振り返った際の、あなたの行動として、以下の項目ごとにあてはまるものをそれぞれ1つずつお選びください。
※とてもあてはまる+ややあてはまるのTop2Boxのスコアを掲出(5SD)

[調査概要]
・調査対象:18~79歳男女  計1600名
首都圏(東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県)在住
・調査時期:2021年11月
・調査方法:インターネット調査
※リリース内の調査データについて:小数点以下を四捨五入しており、
合計値が100%にならない場合もあります。
※年代・性別などのグラフをご希望の方はお問い合わせください。

 調査結果を受けて


昨年に引き続き今年も不安調査を行いました。ワクチン接種や感染対策が進んだ影響か、皆さまの間で昨年のような「身体を脅かされる不安」が全体的に減ったことには少し安堵しております。

しかし、今後の生活に向けて「新たな人間関係をうまくつくれるのか心配だ」と若年層の3人に1人が回答していたり、「自分の将来に希望が持てない」と感じているなど、若い世代が全体的に不安を抱えていることは大きな問題です。また「感染拡大期間の体験を振り返っての気持ち」を聞くと、全世代の約6割の人が「安心して過ごせる場所が欲しい」と答えています。

新型コロナウィルスの発症は私たちの生活様式を大きく変えました。そして「自分が、家族が、身近な人が感染するかもしれない」という脅威を感じたことで、命というものが限りあることを再認識させられた方も多いでしょう。

また、新型コロナウィルスが収束したとしても、今後、新たなウィルスが発生したり、あるいは自然災害が発生するなど、これからも未知の脅威と立ち向かわねばならない可能性があります。私たちの不安にはどうやら底が無さそうです。

では私たちはそういう脅威に対して、ただ打ちのめされ、絶望を感じるしかないのでしょうか。そうではありません。人間というものは追い込まれると知らなかったような力を発揮するものです。そして「人は誰でも死ぬ」ということを前提とした上で、「どう生きるのか、どう生かされるのか」を考えるのが仏教です。今こそ宗教者や私たち浄土真宗の教えで、皆さまの生きることへの不安や悩みに対して寄り添えると思うのです。

築地本願寺は毎日開いています。本堂にただ座りに来るだけでもいいし、お参りしてさっとお帰りになってももちろん構いません。門の外から毎日一礼してくださる方も多くお見かけしますが、そういう行為を通じて、心が休まるきっかけや気持ちの区切りにしてくださっているのかもしれません。もし誰かと話したい時は、本堂や敷地内にいる僧侶に遠慮なくお声をおかけください。漠然とした不安でも話すだけでスッキリするかもしれません。若い方たちも、ぜひ境内のカフェにお越しになったついでにでも本堂をのぞいてみてください。

一人でも多くの方のお役に立ちたいと願う毎日です。
築地本願寺 宗務長 安永雄玄

 築地本願寺ではいつでも皆さまをお待ちしています

築地本願寺では様々な不安に寄り添うためにいつでも門を開いて皆さまとのご縁をお待ちしております。ここでは「あなた」の不安に少しでも寄り添えるかもしれない、築地本願寺の施策をご紹介します。
●築地本願寺 悩み相談窓口情報
・ 「僧侶僧談」本堂に9-16時で僧侶が常駐しています。お気軽にお声をおかけください。
・築地本願寺GINZAサロン「よろず僧談」仏事やお墓のことだけではなく、人間関係や日頃の生活の不安など、気
になるあれこれを僧侶に相談できる場です。
水・木曜日 13時半~16時
要予約制ですので、築地本願寺HPよりお申込みください。
※築地本願寺倶楽部会員対象。築地本願寺倶楽部は入会費・年会費無料。

●築地本願寺新報 お悩み相談コーナー「ちょっときいてよ」
「僧侶僧談」や「よろず僧談」など対面でのお悩み相談以外にも、毎月築地本願寺が発刊している寺報(広報誌)『築地本願寺新報』に一風変わったコーナーがあることをご存じでしょうか。それがお悩み相談「ちょっときいてよ」です。
このコーナーでは築地本願寺の職員や「新報」の編集委員計3名がみなさまのお悩みにお答えしています。一つのお悩みに対して三者三様の様々な視点での回答が読めるので、ひそかな人気となっています。相談内容は随時募集していますのでどうぞ気軽にご投稿ください。きっとあなたのお悩みに何かヒントを得られるはずですよ。
※「築地本願寺新報」は本堂やインフォメーションセンターに設置。公式HPでもお読みいただけます。

●毎月第一月曜日の風物詩「テンプルモーニング」
2021(令和3)年から始まった「テンプルモーニング」も今や恒例行事となりました。「テンプルモーニング」は憂鬱な気分になりがちな月初めの月曜日早朝に、ちょっといいことをした気分になれるお寺のお掃除と、元気になれる「活力ワード」と題した僧侶からのお話を聞く行事です。
出勤や家事を始める前にほんの少し早起きして参加すると、心も体もリフレッシュできると多くの方から好評をいただいています。予約も不要でただ本堂にいらっしゃれば参加出来ますので、どうぞ軽い気持ちでまずは覗きに来てください。あなたのご参加をこころよりお待ちしております。
※テンプルモーニングの開催情報は築地本願寺公式Twitter及びHPをご確認ください

テンプルモーニング「活力ワード」の風景

築地本願寺新報URL
https://tsukijihongwanji.jp/enjoy/new-report/

浄土真宗本願寺派 築地本願寺について
築地本願寺は、京都の本願寺(西本願寺)を本山とする浄土真宗本願寺派の寺院です。古代仏教建築様式などを模した現在の本堂は1934(昭和9)年に落成。内観は浄土真宗寺院の伝統的な造りと、パイプオルガンやシャンデリア、正面扉上部にあるステンドグラス等の西洋文化も調和し、礼拝施設として心安らぐ空間となっています。2014(平成26)年には、本堂や正門などが国の重要文化財に指定されています。
2017(平成29)年、“開かれたお寺”をスローガンに、誰でも入りやすく、親しめるお寺を目指し、カフェ・ショップ・書店が入ったインフォメーションセンターを境内に新設しました。はなまつりや盆踊り、除夜の鐘など四季折々の行事を開催し、年間約300万人が集うお寺となっています。

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