音楽の体験「SOUND TRIP」第3弾リリース 京都のお寺、智積院と浄住寺で、原 摩利彦、AOKI takamasaら参加

株式会社on the tripのプレスリリース

株式会社on the trip(代表取締役 成瀬勇輝)は、京都にある寺社とアーティストを組み合わせ、そこでしか聴けない音楽の体験を提供する「SOUND TRIP」の第3弾をリリースしました。第3弾からは周遊パスポートを販売(税込3,000円)し、それぞれの社寺の音楽はパスポートを購入すれば無料で聴き放題になります。さらに自宅でも音楽を持ち帰れるお土産カードもそれぞれのお寺でもらえます。パスポートは提携している各寺社、そして京都駅にある観光案内所である京なびで販売しています。

第3弾では、智積院と浄住寺の2つのお寺と提携した作品をリリース。智積院のアーティストは、原 摩利彦。浄住寺のアーティストは、AOKI Takamasa。

それぞれその寺社で流れる音、たとえば水の音や鳥の鳴き声、風に揺れる鐘の音などを収録し、その音を使いながらそこに行かないと聴けない音楽体験を制作。訪れる参拝者は、指定の場所で体験料(300円)を支払い、音楽を聴きます。

名勝庭園を前に時間感覚を忘れる、智積院の音楽体験

智積院は、一時は800人を超える学僧がここで生活していました。そして、現代でも修行道場としての役割を保っています。金堂では日々智積院の僧侶がお経をあげ、修行に励む。ここでのSOUND TRIPの音楽体験は、金堂のお勤めからはじまります。お経の声や、修行僧が歩いている足音、境内に集まる鳥たちの鳴き声、そしてお寺の近くを走る交通の音。あらゆる音の交わりを組み合わせた音楽になっています。

アーティストは、原 摩利彦氏。ピアノを使用したポスト・クラシカルから独創的な音響作品まで、さまざまな制作活動をしている彼の視点でみた智積院の音楽はどのようなものなのか。ここからは、アーティストの声をお伝えします。

「境内の中にいくつかの時間が在ったのが印象的でした。修行僧たちの過ごす日々の傍らで裏山には鳥たち独自の世界がありました。朝のお勤めでは宿泊客と私たち外からやってきた人もお堂に集い、読経と護摩が行われました。重なる声の中に入り込む時間感覚は、手元でまわしている録音機が示す時間経過とは違ったものでした。 智積院は外界から孤立した場所ではなく、日常世界となだらかに繋がっています。境内の中でも東大路通の交通の音が聞こえ、江戸時代には七条大橋まで修行僧たちの箸を置く音が届いたとも言われているそうです。 この楽曲では、フィールドレコーディングとその他の音との境界はときに曖昧にしてあり、複数の時間が混ざり合い積み重なることで音楽を作り上げています。音が小さくなると、目の前の名勝庭園の水音が聞こえてくることでしょう。音楽が終わった後の少しの間、この世界のすべての音が以前よりもいきいきと聞こえてきたら幸いです。」 ー 原 摩利彦

心と体をととのえる、浄住寺の瞑想音楽

浄住寺のSOUND TRIPは、心をととのえてから聞いてほしい音楽。浄住寺にある音を拾い集めてつくった、瞑想体験のできるサウンドメディテーション。ぜひ体験を終えたあとにもお寺の中をめぐってください。そこでの再発見、普段はなかなか気づけない音による観光を楽しんでほしいと思います。

アーティストはフィールドレコーディングを得意とする音楽家のAOKI takamasa氏。写真家としても活動する。下記に、アーティストからこの楽曲に込めた想いをお伝えします。

「地球人が普段何気に意識している『時計時間』は、太陽と地球という宇宙的には極めて限定された空間での関係性から成り立っていて、ある意味この太陽系の地球人にしか機能しない尺度であると思います。その『時間』という存在をより俯瞰した視点で観察すると、果たしてこの宇宙に時間は存在するのか?という疑念を抱きます。実は宇宙の基本は始まりも終わりもない『無限』であって、始まりも終わりも在る有限な体に閉じ込められた地球人類の視点からは、その『無限性』をうまく理解できないだけなんじゃないか? ただ『今この瞬間』が永遠に無限に続いているのが宇宙なのではないか? 晴天と紅葉に恵まれ、そよ風が心地良かった浄住寺での禅、瞑想体験を通して、あの日あの場所で感じた『今』を、その時そこで録音した音を使って表現しました。」― AOKI takamasa

今後は、京都の社寺を中心に提携しながら日本各地へと広げていきます。当時、最先端で活躍していたアーティストの狩野永徳や長谷川等伯の作品がお寺や神社で展示されていたように、日本の寺社で新しい音の体験を世界中のアーティストとともに制作していきます。

第4弾も、さらに多くのアーティスト、寺社と提携して発表する予定です。

【SOUND TRIP コンセプト文章】

いま、ここでしか聴けない体験を。
スマホをひらけば、いつでも好きな場所で音楽を聴ける。でもその場所で聞くから、体験が変わることがある。どこでもいいわけじゃない。 たとえば旅先で、その地に昔から伝わる民謡を発見したとき。あるいは、その土地について語られた歌に出会ったとき。それはあなたの旅のテーマソングとなり、ともに旅をする。そしてその音を聴くたびに、あの旅の感動がよみがえる。 サウンドトリップは、アーティストがその地にまつわる音を使い、そこでしか体験できない「物語のある音楽」をつくるプロジェクト。これは、音楽を聴くことで旅の体験をふくらませる実験だ。どれもその地に関わりある音を使った、そこで体験することに意味のある音楽。それも寺社を中心に展開している。当時、最先端で活躍していたアーティストの狩野永徳や長谷川等伯の作品がお寺で展示されていたように、寺社は文化サロンであり、伝統とは前衛の積み重ねだから。 これをとっかかりにどうか、この地の物語を探ってほしい。 なによりこの音楽が、あなたのこのたびの旅のテーマソングになることを願って。

ON THE TRIP 旅の体験をふくらませる

公式ホームページ:https://on-the-trip.com/sound-trip

【SOUND TRIP第3弾メンバー】
智積院アーティスト:原 摩利彦
浄住寺アーティスト:AOKI Takamasa
企画ディレクター:安澤 太郎
デザイナー:太田 開
カメラマン:本間 寛 他
代表:成瀬 勇輝

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監修:全国寺社観光協会

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