「雲龍図」公開・2023年6月29日-7月20日・最上稲荷山妙教寺(岡山市)
水墨アーティストOHGUSHIが八大龍王尊を描いた襖絵「雲龍図」(以下、本作)が、第102回 ニューヨーク ADC賞 (ADC 102nd Annual Awards)にてシルバーとブロンズを受賞。水墨画の技法を継承しつつ、日本の古典的な様式美を更新した斬新な作品として国際的評価を得ました。尚、本作は岡山市の最上稲荷山妙教寺にて2023年6月29日-7月20日に公開されます。
▪ADC 102nd Annual Awards 受賞内容
Illustration部門
銀賞/ Silver Cube
https://www.oneclub.org/awards/adcawards/-award/47209/unryu-the-water-dragon
銅賞/ Bronze Cube
https://www.oneclub.org/awards/adcawards/-award/47225/unryu-the-water-dragon/unryu-the-water-dragon
●作品の詳細、解説
プロジェクト名: UNRYU THE WATER DRAGON
https://ohgushi.jp/works/clientworks/20221223_page9659.html
●ADC 102nd Annual Awards とは
1921年に広告美術団体「アート・ディレクターズ・クラブ(ADC)」によって設立された、世界で最も歴史あるデザインの国際賞です。
●プレゼンテーションムービー
・OHGUSHI作 八大龍王尊「雲龍図」襖
墨画淡彩、襖8面、全長:横9.87m×縦1.83m
・制作期間:約6年(構想、ラフ制作:2016~2019年、筆入れ期間:2020年2月~2021年10月)
・襖絵は一年に一期間、八大龍王夏季大祭にあわせ、最上稲荷山妙教寺にて永続的に公開予定。
●作品解説
1200年もの間、地域の人々に愛され続けている岡山市にある”最上稲荷山妙教寺”。ここで古来より祀られる、水を司る “八大龍王尊”を水墨アーティストOHGUSHIが描き上げました。本作は、日本の伝統的な書道具を使用し、約10mに渡り緻密な描写を重ねて描かれています 。一方の背景の雲や嵐は自然現象として表現すべく、墨を流動的に滲ませる技法が使われています。それにより、具象と抽象が共存した、雄々しく躍動する作品が完成しました。
彼は水を司る神の姿を、人々に恵みを与える「清らかな水」そのもので表現したいと考え、日本の古典的な様式美を踏襲せず、類例のない、新たな様式美へと更新させました。作品右側の嵐は現在の困難な社会情勢(コロナや世界の紛争)を表現し、一方で、作品左側の空白は光を表しています。これは「全人類が明るい未来へ向かうように」という作者の願いを込めています。この襖絵は永続的に年に一期間公開される予定。100年、200年と受け継がれることでしょう。
●奉納の経緯
1200年前から普遍的に地域の人々に愛される最上稲荷。OHGUSHIはその光景に感銘を受け、「数百年先も受け継がれるに相応しい作品を全身全霊を捧げ制作し、この寺院に納めたい」という希求に駆られ、襖絵の奉納を申し出たことから始まりました。
●作者の思い
本作の総制作期間の6年間もの間、ご支援いた最上稲荷のご担当者様、家族、友人に心からお礼申し上げます。また、本作が国際的な評価を得ることができたのは全てノミネート制作チームのおかげです。心より感謝いたします。今後の展望として、この雲龍図のように日本の古典的な様式美を更新する役割を担いたく、障壁画制作とクライアントワークの2つの柱を軸として活動し、世界中に発信していきたいです。
▪作家紹介
OHGUSHI | 墨絵、水彩アーティスト
https://ohgushi.jp
水墨画スタイルの美人画、花や自然美を描く独自の水彩画二つの技法を柱とし、 グローバルブランドの広告を数多く手がける。主な仕事に、サントリー「Roku」「碧Ao」、資生堂 “TSUBAKI”、マックカフェ、伊勢丹、adidas、EMILIO PUCCI、CLINIQUE、Vogue Japan など。
▪2023年 八大龍王尊「雲龍図」特別公開
https://inari.ne.jp/unryuzu/
期間:2023年6月29日(木)-7月20日(木) 10:00-15:00
会場:最上稲荷山妙教寺 大客殿・入場無料
〒701-1331 岡山県岡山市北区高松稲荷712
日本三大稲荷の一つ・1200年以上の歴史を誇る