「禅の里」、福井県永平寺町での芸術、研究活動を支援。参加アーティスト募る。

禅文化に着目した「アーティスト・イン・レジデンス」、2024年8月以降に開催。

福井県のプレスリリース

ふくいArts Center and Residenceプロジェクト実行委員会(事務局:福井県交流文化部文化・スポーツ局文化課)は、「禅の里」として知られる福井県永平寺町内で「アーティスト・イン・レジデンス」(AIR)を実施するため、永平寺町に滞在し活動するアーティストら2組を2024年7月10日まで公募しています。「ZEN AIR」と題し、「禅文化」に着目したアーティストや研究者の活動を支援します。アーティストらの滞在・活動期間は2024年8月26日から11月28日までの間の最短60日、最長90日間です。

ZEN AIR ウェブサイト https://zen-air.org

禅文化に触れながら制作・リサーチ活動

永平寺町は、曹洞宗大本山永平寺を有する「禅の里」として知られています。このプロジェクトでは、アーティストらに対して、禅文化に触れながら、禅や地域についてリサーチし、地元住民と交流しながら制作・研究する機会を提供します。アーティストらには、それらの活動を通じて制作した作品や研究成果を発信してもらいます。町に息づく禅の精神・文化がアーティストらの目線で引き出されることにより、地域への愛着、芸術文化への関心を高めるとともに、人と人、人と文化など様々な「つながり」を生むことを目的とします。
永平寺町は⼤本⼭永平寺のほか、吉峰寺、松岡古墳群など多くの歴史⽂化資源が集積し、町の中央には県内最大の河川、九頭竜川が流れています。県内有数の酒処としても有名です。

永平寺町を流れる雄大な九頭竜川(撮影:ZEN AIR EIHEIJI)

 

「ZEN AIR」は昨年度、初めて実施されました。応募のあった国内外の67組から、写真家の大槻唯我氏と、造形作家の中村厚子氏が選ばれました。2人は永平寺町に滞在し、それぞれの制作活動を行いながら、地元中学校でワークショップを行うなど、住民との交流も図りました。成果発表展は町内4会場で開き、11日間で約4500人が訪れました。

大槻氏は大本山永平寺や町内を歩きながら多くの時間を過ごし、写真を撮影。これまで堆積された膨大な時間を想像しながら、今なお存在する土地や建物、文化、風土などを写し取っていきました。

制作に取り組む大槻氏
(撮影:ZEN AIR EIHEIJI)

大槻氏の作品(撮影:砂田竜吾 写真提供:ZEN AIR EIHEIJI)

 

中村氏は、地域で集めた流木を使ったダイナミックな彫刻作品のほか、連日、坐禅に取り組んだことから着想を得たドローイングやオブジェ、自身が踊る舞踏の映像を制作しました。

制作に取り組む中村氏
(撮影:砂田竜吾 写真提供:ZEN AIR EIHEIJI)

中村氏の作品
(撮影:砂田竜吾 写真提供:ZEN AIR EIHEIJI)

 

■2023年度の活動成果記録集はこちら(https://zen-air.org/wp-content/uploads/2024/04/202302_zenaireiheiji2023_kirokusyu.pdf

■ 2023年度の活動記録動画はこちら(https://www.youtube.com/@ZENAIREIHEIJI

プログラム概要

福井県永平寺町に2組のアーティストらが滞在し、制作やリサーチ活動を展開。活動の成果をプレゼンテーションや展示などの形で発表してもらいます。滞在プログラムは「制作コース」と「リサーチコース」の2コース。滞在・活動期間は2024年8月26日から11月28日までの間の最短60日、最長90日間です。実行委員会は期間中、禅文化や地域のリサーチ、地元住民との交流、制作活動、発表などを行うサポートを行います。活動費や滞在費などの助成も用意しています。

募集要領

■応募締切
2024年7月10日(水)日本時間23時59分[必着]

■応募資格
・20歳以上のアーティスト、研究者、キュレーター
・国籍不問
・日本語または英語での意思疎通ができること
・地元住⺠と良好なコミュニケーションをとれること
など

■滞在・活動期間
2024年8月26日(月)~2024年11月28日(木)の最短60日間~最長90日間

■ レジデンス・アトリエ
滞在・制作拠点として、永平寺町内の⼀軒家などを提供予定です

■審査員
・窪田 研二(インディペンデントキュレーター/ZEN AIRディレクター)
・黒澤 浩美(金沢21世紀美術館チーフ・キュレーター/学芸部長)
・湊 七雄(美術作家/福井大学教育学部教授)

詳細はZEN AIR ウェブサイトhttps://zen-air.orgを確認してください。

アーティスト・イン・レジデンスとは

アーティスト・イン・レジデンス(Artist in Residence、「AIR」)とは、国内外からアーティストらを一定期間招へいして、滞在中の活動を支援する事業です。日本においては1990年代前半からAIRへの関心が高まり、地方自治体やアートNPOがその担い手となって取り組むケースが増えてきています。アーティストらには、舞台となる地域の特性を生かした活動や地域住民との交流などが求められることも多く、地域活性化といった効果も期待されています。アーティストらにとっては自身を振り返る時間、新たな表現へと挑戦する場を得ることになり、新たなネットワークづくりや、今後の活動に対する可能性が生まれるきっかけとなります。

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監修:全国寺社観光協会

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