「宗教と社会」学会の第30回学術大会が、2022年6月4、5日にオンラインで開催された。初日に各ジャンルの研究者による個人発表、2日目に学会30周年特別企画(近代仏教、国家神道、新宗教、スピリチュアリティ、カルト問題をテーマとしたそれぞれの研究動向の整理)とテーマセッション(テーマ:環ヒマラヤのチベット仏教南アジアにおける「他者」との間合いをめぐって―)が行われた。このうち、寺社Now編集長も登壇した初日の個人発表の中から、気になる演題を以下に列記して備忘録としたい。
【五十音順】
▪井川裕覚(上智大学)
「近代日本の福祉領域における「公共宗教」の展開 ―仏教社会福祉活動と社会倫理―」
▪大場あや(大正大学)
「冠婚葬祭の「共同化」と婦人会 ―石川県旧能美郡の事例を中心に―」
▪小高絢子(東京工業大学大学院)
「現代における寺院参詣者の宗教意識 ―質問紙調査における若年層の結果をもとにして―」
▪磯部美紀(大谷大学真宗総合研究所)
「葬儀における僧侶介在をめぐる意味の模索 ―型、記憶、社会秩序の観点から―」
▪君島彩子(日本学術振興会)
「地蔵信仰におけるイメージと物質的性質―山形県内陸部における地蔵像の被服調査から―」
▪高木良子(東京工業大学大学院)
「「遺人形(いにんぎょう)」における死者の見顕(みあらわ)し ―AI 美空ひばりとの比較において―」
▪髙田彩(大正大学)
「宗教集団の生存戦略としての観光化 ―武州御嶽山を事例に―」
▪長谷部晴彦(國學院大學大学院)
「宗教法人におけるキャッシュレス決済導入の背景と分類―2019年前後の事例を中心に―」
▪和栗隆史(大阪府立大学大学院)
「現代日本における宿坊の変容と地域社会における役割についての考察 ―ディスカバー・ジャパン「お寺の宿」と2015-2022開業施設の比較から―」
以上