賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)。
通称の上賀茂(かみがも)神社で親しまれている、京都で最も古い神社のひとつ。23万坪の広大な境内全域は、ユネスコの世界文化遺産に登録されている。
一の鳥居と二の鳥居の間に芝生の馬場が広がり、毎年5月5日に開催される伝統の行事、賀茂競馬の舞台となる。春には桜が咲き誇り、和歌でおなじみ「ならの小川」がさらさらと清らかに流れている。
もともとは賀茂氏の氏神として祀られ、平安遷都以降に〝都の神〟となり、朝廷をはじめ、多くの人々の信仰を集めてきた。京都三大祭の一つである5月15日の賀茂祭(葵祭)を筆頭に、年間数多くの祭祀や行事が催され、あらゆる災難を除く厄除けの神として篤く崇敬されてきた。
本展「都の神 やしろとまつりー世界遺産 賀茂別雷神社の至宝ー」では、そんな〝都の神〟を祀る賀茂別雷神社の国宝本殿に納められていた御帳台(みちょうだい)をはじめとするさまざまな調度品や、獅子や狛犬、賀茂祭で天皇陛下の使いである勅使が奏上した御祭文のほか、重要文化財に指定されている古文書群の一部が、神社の外に初めて出陳。同社が戦国時代を生き残るために、源頼朝・秀吉・信長など武将たちと交渉したその記録ともいえる文書類も公開されている。
同神社とゆかりの深い國學院大學のミュージアムで開催されている特別展で、2600年にも及ぶ悠久の歴史を守り伝えてきた賀茂別雷神社の至宝に触れ、神縁を結び、そしていつの日か機会があれば、京都の上賀茂を訪れたい。
◆展示構成
第1章:創建の由緒
第2章:賀茂別雷神社
第3章:社殿と遷宮
第4章:賀茂祭
なお、國學院大學博物館がYouTube上で展開している「オンラインミュージアム」にて、賀茂別雷神社の田中安比呂宮司が展示内容を特別に解説しているので要チェックだ。
◆動画の構成
00:50 創建の由緒
05:04 立砂
06:00 都の神
07:04 式年遷宮
10:07 ご神宝
11:07 賀茂別雷神社文書
12:34 賀茂祭(葵祭)
開催概要
会場 | 國學院大學博物館 東京都渋谷区東4丁目10番28号 〔國學院大學渋谷キャンパス内〕 03-5466-0359 |
会期 | 2022年1月27日(木)〜3月26日(土) 休館日:毎週日・月・火曜日 |
開館時間 | 水・木・金・土曜日の12:00~17:00(最終入館16:30) |
入館料 | 無料 |
公式サイト | http://museum.kokugakuin.ac.jp/special_exhibition/detail/2022_kamo.html |
公式動画 | https://www.youtube.com/watch?v=fn4fe9p9Cz4 |
展示図録販売 | http://museum.kokugakuin.ac.jp/publication/ |
主催 | 賀茂別雷神社・國學院大學博物館 |
後援 | 一般社団法人 葵プロジェクト |
協力 | 東京大学史料編纂所 |