「あじさい寺」と呼ばれる賴光寺のアジサイがまもなく見頃
「あじさい寺」として川西市民らに親しまれている「賴光寺」(らいこうじ、川西市東畦野2-17-2、曹洞宗)で、「西洋アジサイ」や「おたふく」などのアジサイの品種約500株がそろそろ見頃を迎える。青やピンクに色づいた美しいアジサイを一目見ようと、カメラを持った人たちなどが境内を訪れ散策を楽しんでいた。
今年は、例年より開花は1週間遅く、来週中ごろに満開を迎える。まだつぼみの株もあり、7月上旬頃まで見頃が続く。アジサイが一番いきいきとするのは早朝で、ベテランの写真愛好家などは、午前5~6時頃には写真撮影に勤しんでいるという。
同寺に植えられているアジサイは主に「西洋あじさい」。他に「おたふく」や「隅田の花火」など。敷地の約3分の1はアジサイで彩られ、土の性質からか青色のものが多い(市緑化協会によれば、アジサイは土壌の性質によって色が左右され、基本的に酸性である日本の土壌では、路地植え栽培の場合、青色になることが多いとのこと)。現在は、どの種類がどこに植わっているか管理をしていないが、訪れた人同士で教えあう様子が見られるという。
昭和49年、本堂再建(建て替え)を祝って、川西市観光協会から贈られたアジサイ約100株を橋本堅豊(けんぽう)前住職らが、「地元の人に楽しんでもらおう」と丹誠込めて育ててきた。現在では「あじさい寺」という愛称で親しまれ、市内外から観光客などが訪れている。開花時期には、ハイキングのコースになるほか、俳句などで題材を拾うために、吟行で訪れる人も多い。
境内を訪れた春名 寛子さん(はるな ひろこ)は「よくアジサイを鑑賞するため、賴光寺に来ていました。最近はコロナで来れませんでしたが、久しぶりにゆっくりアジサイが鑑賞できてとても良かったです」などと話していた。
能勢電車の通るガードをくぐると、境内に続く階段の両脇のアジサイが訪れる人を迎える。同寺は、能勢電鉄「畦野」駅から北西約300メートル、徒歩5、6分ほどのところにある。