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世田谷美術館にて、「祈り・藤原新也」展を11月26日(土)より2023年1月29日(日)まで開催します。東京藝術大学在学中からアジア各地を旅し、1970年代に写真とエッセイによる『インド放浪』、『西蔵(チベット)放浪』、『逍遥游記(しょうようゆうき)』を発表した藤原新也(1944-)。1983年出版の『東京漂流』はベストセラーに、『メメント・モリ』は若者たちのバイブルとなりました。世界各地で生と死を見つめ、そして大震災直後の東北やコロナ禍の無人の街に立った藤原は、これまでの道程と人への思いを本展の「祈り」というタイトルに込めます。初期作から最新作までを一堂に展示する初の大規模な個展です。
展示構成
本展には明確な章立てによる構成はなく、15ほどのテーマが連なり、ひとつの壮大なストーリーを形成しています。それらテーマのいくつかをご紹介します。
・死を想え(メメント・モリ)、生を想え(メメント・ヴィータ)[インド]
・天空[チベット]
・イスタンブール[トルコ]
・アジア漢字文化圏[朝鮮半島、香港、台湾]
・雨傘運動[香港]
・いま[日本]
・バリの雫[インドネシア] …etc.
展覧会概要
1944年に福岡県門司市(現 北九州市)に生まれた藤原新也。東京藝術大学在学中に旅したインドを皮切りに、アジア各地を旅し、写真とエッセイによる『インド放浪』、『西蔵放浪』、『逍遥游記』を発表します。1983年に出版された単行本『東京漂流』はベストセラーとなり、社会に衝撃を与えます。また同年に発表された『メメント・モリ』は、若者たちのバイブルとなりました。1989年には、アメリカを起点に西欧へと足をのばし、帰国後は自身の少年時代を過ごした門司港で撮影した『少年の港』をはじめ、日本にカメラを向けます。
旅のはじまりから50年後、現代の殺伐を伝えるニュースを背に、大震災直後の東北を歩き、コロナ禍で無人となった街に立った藤原。これまでの道程と、自身の表現の根幹に流れる人への思いが、本展の「祈り」というタイトルに込められています。そして藤原の見た、人が生き、やがて死へと向かうさまは、現在形の〈メメント・モリ(死を想え)〉へと昇華され、新たな姿でわたしたちの「いま」を照らします。
藤原の表現活動で特筆すべきは、写真、文筆、絵画、書とあらゆるメディアを縦横無尽に横断し、それぞれの領域において秀でた表現を獲得していることです。本展は、「祈り」をキーワードに、初期作から最新作までの写真作品や文章を一堂に展示し、藤原新也の多彩な仕事を立体的に展開します。
展覧会のみどころ
公立美術館初の大規模個展
これまで写真サロンやギャラリーで数多くの個展が開催されてきましたが、公立美術館で大規模に開催される個展は今回が初めてです。200点以上の写真と言葉により、50年以上にわたる藤原の表現活動の軌跡を俯瞰する初の機会となります。
作家自身の眼で厳選された作品による、「祈り」の壮大な物語
本展は藤原の集大成ではありますが、主要な仕事を時系列で紹介する、たんなる回顧展ではありません。「祈り」というキーワードに基づいて、現在の視点から藤原自身が改めて厳選・編集した、新たなストーリーを持った展覧会です。
迫力の大画面写真と書き下ろしの文章
大きいものでは3mの大画面に引き伸ばされた写真に、本展のために書き下ろされた文章が美しいレイアウトで添えられています。広い空間に大迫力の写真と言葉が並び、書籍や写真集で「読む」のとは一味違う、展覧会ならではの鑑賞体験ができます。
開催概要
会期 |
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会場 | 世田谷美術館 |
住所 | 東京都世田谷区砧公園1-2 Google Map |
時間 |
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観覧料 |
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TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
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主催 | 世田谷区(公益財団法人せたがや文化財団) |
後援 | 世田谷区、世田谷区教育委員会 |
協力 | 株式会社スイッチ・パブリッシング、株式会社太田プロダクション |
企画協力 | 株式会社クレヴィス |
藤原新也特別講演会日時:12月10日(土) 14:00~15:30 |
展覧会公式書籍・グッズ情報
展覧会公式書籍
304ページにおよぶ大ボリューム。全文書き下ろしで、本展に展示されていない作品も多数掲載されています。A5横型のコンパクトサイズと美しいレイアウトにより、写真と言葉をじっくり楽しめます。
2,970円(税込)
グッズ情報
■ 本展オリジナルのTシャツ(5種、各4,950円(税込))
■ ポストカード(18種、各198円(税込))
ほか、今では絶版となった書籍を含む藤原新也の作品集や著作も多数、ミュージアムショップで販売します。