直径約10~20センチ、100輪以上の花が咲き誇る
多田神社(多田院多田所町1-1)境内の樹齢約350年とされる唐椿(キャプテンロー:中国雲南地方の亜熱帯地域が原産)が見頃を迎え、100輪以上の花が壮麗な姿を見せている。今年は3月の中旬に開花し始めたという。見頃は4月上旬頃まで。
唐椿が立つのは、神社境内拝殿横で、高さは約7メートル。直径10㌢程度の大きな淡い紅色の花が咲く。
多田神社は天禄元年(970年)に清和源氏の祖、源満仲(みなもとのみつなか)公が創建した多田院に由来。寛文年間(1661年~1673年)、当時多田院の檀家であった薩摩藩主の島津家が、この唐椿を贈った。神社16,000坪の境内には、120種類200本を超える椿が点在し、中でも唐椿はその存在感が大きい。
多田神社禰宜の齋木竜也さん(さいきたつや)は「今年の開花は例年よりかなり早かったです。淡いピンク色や深紅など、さまざまな種類の椿が艶やかな花を咲かせていますのでぜひお越しください。」などと話している。
※多田神社(旧多田院)
第五十六代清和天皇の曾孫、満仲公をはじめ、頼光、頼信、頼義、義家の五公を祀っていることから、源氏発祥の地といわれている。源家祖廟の寺として鎌倉・室町・江戸の歴代幕府の崇敬を受けた。現在の社殿は、徳川44代将軍家綱により再興されたもので、本殿・拝殿・随神門は国指定の重要文化財となっており、南大門、東西門などは兵庫県指定文化財、境内は国指定の史跡となっている。川西市が〝清和源氏発祥の地〟と謳うのも同神社にちなむもの。