ゴールデンウィーク・子どもの日・母の日に、芍薬150種1000株が次々と咲いていきます。希少品種他、ハイブリッド品種が観賞できます。見頃は4月下旬から5月中旬になりそうです。
牡丹の後も花が続くようにとの想いで先代住職が芍薬を植え始めて40年。色鮮やかな芍薬が4月下旬から5月中旬にかけて庭一面次々に咲いていきます。この時期は、アメリカ系芍薬とハイブリッド芍薬が見事に調和した独特な雰囲気の庭園になります。
■アメリカ系を中心とした芍薬
アジア系の芍薬とオランダ芍薬を交配してできた芍薬です。和芍薬のもとになったアジア系の芍薬ラクテイーフローラ種と主にオランダ芍薬の交配により生まれた品種。アメリカを中心に北米で改良されたため、アメリカ系ハイブリッド芍薬ともいわれています。
目が覚めるような花色の鮮やかさ、花形の華やかさで見応えがあります。花の色はコーラル、ソフトピンクなどの淡色から赤の原色までビビットな色合いが特徴です。また、咲き方にも違いがあります。早咲きはスラリとした立ち姿が美しく、ピンクハワイアンコーラルなどの抱え咲きやレッドチャームなどのクラウン咲きがあります。中咲きはボリューム感のあるクラウン咲きや盛り上がる八重咲き、翁咲きで花容が変化に富みます。遅咲きはレッドグレイスなどのボール咲きや花びらの重ねの多い八重咲きなど重厚な花容になります。
先代住職がカナダに滞在した際に愛好家の方から譲り受けた希少な品種「ピンクパターンズ」、「レッドバーブル」は石光寺で大事に育てられ今でも美しく咲き続けています。
■牡丹と芍薬を交配してできた芍薬「ハイブリッド芍薬」
高貴なレモン色の大輪「オリエンタルゴールド」という品種はハイブリッド第一号で、日本の植物学者が交配に成功したといわれています。ハイブリッド種は根張りがよく牡丹と芍薬の中間種で地上約5センチ位まで木質化します。樹形ががっしりとして、花が垂れないで上を向いて咲くのが特長です。
牡丹と見まがうほどの大輪、平咲きから八重咲きまで品種も豊富です。開花期は牡丹と芍薬の中間、気温が上がってくるゴールデンウィークに入っても花持ちはよく、花の色が退色せずに綺麗なままで散っていく姿も魅力的です。
花の色は赤のマット色からアプリコット色、紫、ピュアホワイト、パステル系など様々、花芯の色も華やかです。牡丹や芍薬には見られないエレガントな鮮やかさが際立っています。花びらがオーガンジーのように美しい透明感があるヒラリーやビジョンオブシュガープラム、マジカルミステリツアーズなど、咲き進むにつれて花の色が変化していく様子も楽しめます。
■芍薬の観賞時間
強い陽射しと気温が上がる時間帯は花崩れします。観賞は午前中がお勧めです。開花状況はインスタグラムやホームページで随時アップしています。
お問い合わせは0745-48-2031まで。
石光寺Instagram:https://www.instagram.com/sekkouji/
石光寺ホームページ:https://sekkouji.or.jp
■【文化財】日本最古の石仏「白鳳弥勒石仏」弥勒堂開帳 5月20日まで
平成3年に長い歴史のなかで所在がわからなくなっていた石仏が発掘されました。組み立てれば2メートル以上もあり、凝灰岩を丸彫りした仏様は白鳳時代以前には例がないということで「日本最古の石仏」といわれています。
■石光寺
当寺の草創は約1300年前、天智天皇(668~671在位)の勅願で建てられ、役小角(えんのおづぬ)の開山と伝えられています。境内に奈良時代前期といわれる塔の大心礎があり、平成3年には弥勒堂改築に伴う発掘調査の結果、日本最古の白鳳時代の石仏(当時の本尊)と他に瓦や塼仏(せんぶつ)が出土しました。
■中将姫伝説と染寺の由来
当寺は別名「染寺(そめでら)」とも呼ばれ、中将姫(747~775)ゆかりの「染の井」と「糸掛桜」があります。右大臣藤原豊成(704~765)の娘、中将姫は美貌で知られていましたが、17歳で出家、當麻寺にこもるうち霊感を得て蓮の茎を集め、糸を取り出しました。そして、石光寺の霊水湧き出でる井戸で糸を浸したところ五色に染まったといわれています。それが染の井で、傍らの桜の枝にかけたのが糸掛け桜です。中将姫はその蓮糸で一夜のうちに当麻曼陀羅を織りあげたという伝説があります。
■アクセス・お問い合せ
【寺名】浄土宗 慈雲山 石光寺(せっこうじ)関西花の寺霊場 第二十番札所
【所在地】〒639-0273 奈良県葛城市染野387
【連絡先】0745-48-2031
【URL】https://sekkouji.or.jp
【駐車場】2箇所、収容台数 合計30台(無料)
【交通案内】
電車:近鉄南大阪線二上神社口駅から徒歩約15分
車:南阪奈道路葛城ICから約10分
https://sekkouji.or.jp/access/