奈良県葛城市「石光寺 染寺」のシャクヤクが、ゴールデンウィークに見頃を迎えます

150種1000株 開花期間は4月下旬から5月中旬

石光寺のプレスリリース

ピンクパターンズ

世界各地で品種改良の歴史を経て美しさと強さを合わせ持つ洗練されたシャクヤク。1978年、先代住職が牡丹愛好家の招待でカナダへ渡った際、庭一面に広がる見事なシャクヤクに驚いたと言います。

「色彩が鮮明で重弁、豊麗な花容で花つきがよく、太い茎で強健であり、いろいろな面で優れていた。」

カナダでのシャクヤクとの出合いがきっかけとなり、譲り受けた品種を境内に植え始めました。当初は牡丹が終わると見向きもされませんでしたが、45年の歳月が経った今、緑の風そよぐなか、多種多様なシャクヤクが庭園を彩り、参拝者を楽しませています。

開花期間は4月下旬〜5月中旬です。(開花時期は気候により変動します)

早咲きシャクヤク(4月下旬)

複合色:ヒラリー、紫:モーニングライラック、深紅:イリニーウォーリア

4月下旬、牡丹が終盤に入る頃、スラリとした立ち姿のシャクヤクが目を引きます。スカーレットオハラなどの鮮やかな赤や深紅、ピンク、コーラル色や赤珊瑚色などの花色が新緑とよく調和しています。一方、ハイブリッドシャクヤクが牡丹と見紛うほどの華やかさで咲き始め、透明感のあるパステル系の他に、紫がかった濃紅色のユニークや紫のモーニングライラックなどの花色にも魅せられます。

中咲きシャクヤク(ゴールデンウィーク)

深紅:クリスマスベルベット、ピンク:宇宙(おおぞら)、白:オリエンタルホワイト、複合色:オールザットジャズ

4月末頃からイトウハイブリッドのオリエンタルゴールドがレモンイエローに輝きを放ち、八重咲きのヒラリーなどが花盛りになります。ピュアホワイト、ソフトピンク、アプリコットイエロー、オレンジイエロー、クリームイエローなどの色調も観賞できます。
主にアメリカ系シャクヤクやラクティフローラ種の冠咲きや手まり咲きなど変化に富んだ花容が楽しめる頃です。丸い蕾みから咲き進むにつれて中心部がふわっと盛り上がっていく花容はシャクヤクならでは。深紅の大輪花であるレッドチャームやクリスマスベルベット、二色咲きのゲイパリーなどは鮮やかな花色と花容がチャーミングです。

遅咲きシャクヤク(母の日)

滝の粧(たきのよそおい)

5月8日頃からはレッドグレイスなどのボール咲き、滝の粧など濃淡のグラデーションや白の八重咲き、濃赤色のバラ咲きなど重厚な花容のシャクヤクが咲き始めます。一方、ハイブリッドシャクヤクは終盤に入りますが、ピュアホワイトで花芯が濃いラベンダー色のコーラルイスが透明感のある美しさで際立ちます。
5月中旬にはピンクのプリンセスマーガレットや白雪姫、和芍薬が清楚な美しさで咲き、エデンズパフューム、キャンディストライプなどの個性豊かなシャクヤクがフィナーレを飾ります。

アメリカ系ハイブリッドシャクヤク

レッドチャーム(アメリカ系ハイブリットシャクヤク)

ラクティフローラ種(中国からシベリアに分布するアジア系の芍薬)と、主にピオニア・オフィシナリス(オランダ芍薬)との交配種。戦後はアメリカを中心に北米で改良された。目が覚めるような鮮やかな花色や濃淡のグラデーションなど色彩が豊富。シンプルな一重咲きから冠咲き、手まり咲き、ボール咲きなど花容が変化に富んでいる。

ハイブリッドシャクヤク(牡丹と芍薬の交配種)

オリエンタルゴールド(牡丹とシャクヤクの交配種)

日本の植物学者が牡丹と芍薬の交配に成功し、黄色のハイブリッド「オリエンタルゴールド」を生み出した。海外で注目され、このイトウハイブリッドをもとに新しい品種が作出されている。抱え咲きから八重咲きまで牡丹に似た安定感のある花の姿。花びらがオーガンジーのように透明感があるパステル系の花色などエレガントな美しさを醸し出している。

シャクヤクの観賞時間

強い陽射しと気温が上がる時間帯はシャクヤクが萎れ気味になります。快晴日のご観賞は午前中がお勧めです。開花状況はインスタグラムやホームページで随時アップしています。

お問い合わせは、0745-48-2031まで。
石光寺インスタグラムhttps://www.instagram.com/sekkouji/
石光寺ホームページhttps://sekkouji.or.jp

【文化財】日本最古の石仏「白鳳弥勒石仏」弥勒堂開帳 4月14日〜5月14日

白鳳弥勒石仏 弥勒堂内

平成3年に長い歴史のなかで所在がわからなくなっていた石仏が発掘されました。組み立てれば2メートル以上もあり、凝灰岩を丸彫りした仏様は白鳳時代以前には例がないということで「日本最古の石仏」といわれています。

石光寺

当寺の草創は約1300年前、天智天皇(668~671在位)の勅願で建てられ、役小角(えんのおづぬ)の開山と伝えられています。境内に奈良時代前期といわれる塔の大心礎があり、平成3年には弥勒堂改築に伴う発掘調査の結果、日本最古の白鳳時代の石仏(当時の本尊)と他に瓦や塼仏(せんぶつ)が出土しました。

中将姫伝説と染寺の由来

当寺は別名「染寺(そめでら)」とも呼ばれ、中将姫(747~775)ゆかりの「染の井」と「糸掛桜」があります。右大臣藤原豊成(704~765)の娘、中将姫は美貌で知られていましたが、17歳で出家、當麻寺にこもるうち霊感を得て蓮の茎を集め、糸を取り出しました。そして、石光寺の庭に井戸を掘り、糸を浸したところ五色に染まったといわれています。それが染の井で、傍らの桜の枝にかけたのが糸掛け桜です。中将姫はその蓮糸で一夜のうちに当麻曼陀羅を織りあげたという伝説があります。

アクセス・お問い合せ

【寺名】浄土宗 慈雲山 石光寺(せっこうじ)関西花の寺霊場 第二十番札所
【所在地】〒639-0273 奈良県葛城市染野387
【拝観時間(春期)】8時〜17時
【連絡先】0745-48-2031
【拝観料】大人400円、小学生200円
【駐車場】無料(寺門前7台、第2駐車場30台)
【交通案内】
電車:近鉄南大阪線二上神社口駅から徒歩約15分
車:南阪奈道路葛城ICから約10分
https://sekkouji.or.jp/access/

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監修:全国寺社観光協会

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