シリーズ「参道をゆく」Vol.2 白山神社の総本宮・白山比咩神社(石川・白山市)表参道新名物「三食おはぎ」に込められた地域の思い

「表参道」の空き家を地域ぐるみで活用

左)鳥居のすぐ目の前、表参道の新名所「いっぷく処 おはぎ屋」(石川県白山市白山町レ122-1、電話076-272-5510) 店内では地域の特産品も扱っている。右)地域の事業者をまとめて店を運営している事業組合の村上治雄さん(地元で工芸品会社経営)

そうした折りに、表参道で営業していた茶店が営業を断念、神社に寄進されることとなった。神社の神域に入るすぐ目の前、表参道の一等地で20年ものあいだ空き家になっていた物件だ。

白山比咩神社では、この場所と建物を、何とかして活かす方法はないかとその活用案を募ることにした。すると、地域の事業者10社が名乗りを上げた。思いは一緒だった。「表参道を何とかしたい!」

最終的に、地域ぐるみの事業共同組合として、新たに休憩所も兼ねた「いっぷく処 おはぎ屋」を開業することになった。土地柄、米も水も、とびっきり美味い。おはぎはおはぎでも、表参道のおはぎは違う、と言わせるだけのおはぎを生み出し、評判が評判を生んでいる。

「白山比咩神社のためなら一肌脱ぐ、その思いを持った人たちで頑張っています」(事業協同組合の村上治雄さん)

「神社は以前から、地域の皆さんのために何ができるかを考えてきました。建物の提供もそのひとつで、地元の方々の声をとてもうれしく感じています」(白山比咩神社 権禰宜・田中天善さん)

平日でも売り切れ必至の名物「三食おはぎ」は、地元の甘酒店が丁寧に作っている本格派だ

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監修:全国寺社観光協会

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