「育する」には、子どもを育てるために商売をしてきた家系であることから「教育」のテーマも重なっている。さらにその前提として、「お寺だからこそ、公(おおやけ)のために施していきたい」といった考えも加わっている。
「育てる」でも「育(はぐく)む」でもない。
独自の表現としての、思いの込められた唯一無二のコンセプト「育する」である。
「誰かのため」「まわりのため」という志は美しい。
だがしかし、自分よりも他者優先で働くことは、一見すると美徳のように思えるが、長く続けることはそうそう容易なことではない。どこかに「自分のため」も必要だ。それがモチベーションにもなる。
とはいえ、サービスを業とするのならば、選ばれる必要がある。それなくしては、どんなに素晴らしい理念も、すべて水泡と帰す。
その点で、禅の湯の理念「育する」は、「自分が働く原動力」と選ばれるための「他者との差別化」が強固な二枚岩となって形作られていて、簡単には揺るぎそうもない。
さてこの「育する」だが、実は地域コミュニティにも大きなインパクトをもたらしている。
後編では、僧侶向けキャリアスクール「TERA WORK SCHOOL」体験会で披露された、禅の湯式「過疎地が元気になる仕組みづくり」について紹介したい。
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