今井雅晴著『仏都鎌倉の百五十年』吉川弘文館

初めて成立した武士政権は、京都と決別した新しい仏教を取り入れた。本拠の鎌倉は、地域や国境を越えて新たな宗派を唱える意欲的な僧侶たちが集まり繁栄を遂げた。幕府の指導者たちは、そうした仏教の助けを借りつつ政治課題にどう取り組んでいったのかを、僧侶たちの足跡や宗派の特色とともに描く。鎌倉にもたらされた仏教思想や文化にも触れる。

 

《出版社担当者さんより/「寺社Nowオンライン」読者の皆さんへメッセージ》

現在、鎌倉市とその周囲には多くの寺があります。その多くは鎌倉時代に建てられました。またその時代、意欲に満ちた僧侶たちが続々と鎌倉に入りました。栄西・道元・親鸞・良忠・日蓮・一遍・叡尊・忍性、さらには中国からの蘭渓道隆・無学祖元等です。鎌倉幕府の将軍源頼朝や執権北条氏たちが強い意志で政治を行っており、その心の拠り所として仏教を求めたからです。一方、鎌倉といえば禅宗の修行僧は皆厳しい修行をしていたように見えますが、どうもそうではなかったらしいです。また幕府の念仏弾圧に注目が集まることがありますが、念仏そのものの禁止はありませんでした。念仏を弾圧したら来世は極楽往生できず地獄に堕ちますから、そんなことはできません。さらに日蓮が叩かれたのは、教義ではなく、他の僧侶の悪口を言いすぎたからです。当時、「悪口」は立派な犯罪だったのです。このように本書には新しい研究成果も多く入っています。ぜひお読みください。

<目次>

・仏都鎌倉―プロローグ
・仏都鎌倉の創立(鎌倉幕府の成立と課題および方向性/源頼朝の神社充実・寺院建立/北条時政と願成就院の創立/北条政子と僧侶たち/北条義時の寺院建立)
・仏都鎌倉の発展(承久の乱と幕府の勝利/北条泰時と法然の門弟との交流/北条泰時と御成敗式目・式目追加)
・仏都鎌倉の日本支配(北条時頼の課題/時頼と僧侶たち)
・仏都鎌倉と蒙古襲来(北条時宗の課題/蒙古の襲来/時宗と僧侶たち)
・仏都鎌倉の滅亡(北条貞時の時代―幕府の衰退/最後の執権北条高時)
・仏都鎌倉の終焉―エピローグ

『仏都鎌倉の百五十年』

出版社:吉川弘文堂
著者:今井雅晴
発売日:2020年10月16日
定価:1,870円


 

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