開幕!京都国立博物館「河内長野の霊地 観心寺と金剛寺─真言密教と南朝の遺産─」(7/30-9/11)

京都、大阪、堺から数本ある高野(こうや)街道は、河内長野(かわちながの)で合流して1本の街道となり高野山へと続く。かつての河内国(かわちのくに)の南部にあたるこの、山あいの地に、真言密教の2つの大寺院、観心寺と金剛寺がある。

観心寺と金剛寺は、南北朝時代に後村上天皇の行宮(あんぐう=行在所/あんざいしょ:一時的な皇居・宮殿)となり、南朝勢力の拠点としても重要な役割を果たした。そのため今日でも、武将・楠木正成(くすのき・まさしげ)ゆかりの寺として多くの歴史ファンに親しまれている。

京都国立博物館では、平成28年度(2016)から令和元年度(2019)にかけて、両寺に伝わる文化財のすべてを調査した。本展はその成果を公開する機会として、これまで知られていた名品に加えて、今回の調査によりて見出された中近世の貴重な文化財の数々も公開される。

河内長野には、3つの日本遺産もある。
①「中世に出逢えるまち~千年にわたり護られてきた中世文化遺産の宝庫~」
②「女性とともに今に息づく女人高野~時を超え、時に合わせて見守り続ける癒しの聖地~」
③「「葛城修験」- 里人とともに守り伝える修験道はじまりの地」
本展をきっかけに現地へと赴き、その濃密な歴史と信仰の厚みに触れたい。

左)重要文化財「伝宝生如来坐像(弥勒菩薩)」 平安時代(9世紀) 画像提供:公益財団法人美術院(撮影:金井杜道)、右)重要文化財「大随求菩薩像」 鎌倉時代(13世紀) いずれも大阪・檜尾山観心寺蔵 通期展示

左)重要文化財「観音菩薩立像」 飛鳥時代後期(7世紀) 右)国宝「 日月四季山水図屏風(右隻)」 室町時代(15~16世紀) いずれも大阪・檜尾山観心寺蔵 通期展示

▲檜尾山観心寺(高野山真言宗)

大阪府河内長野市寺元475
TEL:0721-62-2134
https://www.kanshinji.com/

左)「琵琶」南北朝~室町時代(14~15世紀)、右)重要文化財「藍韋威腹巻」 室町時代(15~16世紀) いずれも大阪・天野山金剛寺蔵 通期展示

左)国宝「剣 附黒漆宝剣拵」 剣:平安時代(10世紀)拵:鎌倉時代(13世紀)、右)「厨子入愛染明王坐像」 鎌倉~南北朝時代(13~14世紀) いずれも大阪・天野山金剛寺蔵 通期展示

▲天野山金剛寺(真言宗御室派)

大阪府河内長野市天野996
TEL.0721-52-2046
https://amanosan-kongoji.jp/

開催概要

会期
2022年7月30日(土)〜9月11日(日)
前期展示:2022年7月30日(土)~8月21日(日)
後期展示:2022年8月23日(火)~9月11日(日)
※会期中、一部作品の展示替あり
開館時間
火~木・日 9:00~17:30(入館は17:00まで)
金・土   9:00~20:00(入館は19:30まで)
料金
一 般 1,200円
大学生  600円
高校生  300円
休館日月曜日
公式サイト https://www.kyohaku.go.jp/jp/special/korekara/kawachinagano_2022.html
会場京都国立博物館 平成知新館2F、1F
住所
〒605-0931 京都府京都市東山区茶屋町527
075-525-2473(テレホンサービス)

 

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監修:全国寺社観光協会

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