古来、アート(美術・芸術)は、宗教や信仰と深い関わりを持ってきた。あるいはその一部でもあった。人間の肉体を含む自然を、あるいは超自然を描き出し、人間と世界、人間と宇宙との関係を映し出してきた。時にそれは、心を落ち着かせ、迷える魂に安寧をもたらし、そして世界との関わり方を示してきた。
2023年も各地のミュージアムで、寺社に関連する気になる企画展・特別展が目白押しだ。たとえば、京都国立博物館の特別展「親鸞─生涯と名宝」は、国宝11件、重要文化財約70件を含む、過去最大の出陳件数となる大展覧会である。浄土真宗の開祖・親鸞上人の生誕850年に合わせて開催される同展では、京都西本願寺・東本願寺、三重専修寺ほか浄土真宗各派寺院が所蔵する法宝物が一堂に会する。この歴史テク空間に一歩足を踏み入れることは、まさにミュージアムならではの心ゆさぶられるリアルな体験となるに違いない。
ほかにも枚挙に暇がないが、寺社Nowオンラインでは昨年に続き今年も、「寺社Now的☆GoToミュージアム2023!絶対見逃せない美術展カレンダー」をお届けする。新着の情報あり次第、随時更新もしていく。ミュージアム巡礼の手引きとして、またそれをきっかけにリアルな寺社を訪ねるガイドとしていただければ幸いである。
と言いながら実はこのカレンダーは、寺社Now編集部の取材予定表も兼ねていることを告白する。それでは2023年も、展覧会場でお会いしましょう!
〈目次〉
▪P2:2022年末〜2023年3月開幕
▪P3:2023年4〜6月開幕
▪P4:2023年7〜9月開幕
▪P5:2023年10月以降開幕