NHK日曜美術館にも登場!鏡師・山本晃久〜30年で一人前!自分自身をも磨き続ける5代目の挑戦

鏡師の仕事はまず鋳型作りに始まり、その後鋳造された金属を研いで仕上げるが、鋳造・削り・研ぎの3工程それぞれを一人前にこなすには各10年、合計すると30年の経験が必要だと言われている。

「私は鏡師になって20年弱。一人前の職人なら1枚の注文のために2枚作ってどちらか1枚を納めるところを、私の場合はまだ5〜6枚は作らないと満足いくものはできません。直径20センチメートルの鏡で2ヶ月は製作に要するので、枚数を作るのは大変ですが、一人前になるには経験を積むしかありません」

「鋳造」から「削り」「研ぎ」まで一人で全工程を担当する

青銅鏡作りの技法は、古来より受け継がれてきた伝統的な手法をそのまま受け継ぐ。自らが納めたものに対して長く関われるよう、御神鏡の修復や、年に1回が理想とされるメンテナンスとしての「磨き」も請負う

製作期間は、直径5cm程度の小さな鏡で1ヵ月から2ヵ月、直径20cmほどの大物になっると、2ヵ月から4ヵ月はかかるという。鋳造・削り・研ぎと大きく3つあるそれぞれの工程の習得に10年、一人前になるまでに30年はかかる

黙々と20年、伝統工法で青銅鏡を作る一方でアーティストとのコラボレーションにも挑戦し、評価は高い。

「展覧会への参加をはじめ不定期で鏡作りのワークショップも開催しています、それもすべて“鏡師”という仕事を知ってもらうため。鏡師の存在を知って関心を持ってもらうことが、この仕事や技法を次世代に伝えることにつながっていくと思うからです」

伝統を未来へ!

光を当て反射させると図案が浮かび上がる魔鏡は、ギリギリまで薄く研ぐ高度な技術が必要とされる

鳳凰魔鏡 投影像


<株式会社 山本合金製作所>

〒600-8837
京都市下京区夷馬場町6-6
TEL:075-351-2338

※この記事は、雑誌『寺社Now17号』(平成30年3月発行)をもとに再構成したものです。
https://www.facebook.com/yamamotogoukin/

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