鏡師の仕事はまず鋳型作りに始まり、その後鋳造された金属を研いで仕上げるが、鋳造・削り・研ぎの3工程それぞれを一人前にこなすには各10年、合計すると30年の経験が必要だと言われている。
「私は鏡師になって20年弱。一人前の職人なら1枚の注文のために2枚作ってどちらか1枚を納めるところを、私の場合はまだ5〜6枚は作らないと満足いくものはできません。直径20センチメートルの鏡で2ヶ月は製作に要するので、枚数を作るのは大変ですが、一人前になるには経験を積むしかありません」
黙々と20年、伝統工法で青銅鏡を作る一方でアーティストとのコラボレーションにも挑戦し、評価は高い。
「展覧会への参加をはじめ不定期で鏡作りのワークショップも開催しています、それもすべて“鏡師”という仕事を知ってもらうため。鏡師の存在を知って関心を持ってもらうことが、この仕事や技法を次世代に伝えることにつながっていくと思うからです」
伝統を未来へ!
<株式会社 山本合金製作所>
〒600-8837
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TEL:075-351-2338
※この記事は、雑誌『寺社Now17号』(平成30年3月発行)をもとに再構成したものです。
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