古代から現代までの「流行り病」に対する先人たちの知恵や風習救いを求める「民衆の祈り」を読み解くワークショップやバスツアーなど関連イベントを多数開催
開催期間:2023年10月1日(日)~12月24日(日)
「I’Museum Center(市原歴史博物館)」は、2023年10月1日(日)~12月24日(日)の間、特別展「いちはらのお薬師さまー流行り病と民衆の祈りー」を開催します。
市原市は、2023年5月1日に市制施行60周年を迎えました。市原歴史博物館では、市制施行60周年記念事業として開館後初の特別展を実施します。
ここ数年、新型コロナウイルス感染症が拡大し、医療機関の圧迫や、これまでの生活様式が大きく変化するなど、世界各地で多くの人が苦境に立たされました。5月に新型コロナウイルスは第5類感染症へと移行しましたが、まだなお終息していません。
このような世の中の状況を受けて、本館では「流行り病」と「民衆の祈り」をテーマに特別展を開催する運びとなりました。古代から現代までの様々な疫病や飢餓に悩まされてきた民衆の祈りの姿を市内に残る貴重な薬師如来像などの仏像彫刻や古文書などの歴史資料から読み解いていきます。
本展示会では、県内最古の白鳳仏である栄町龍角寺「銅造薬師如来坐像(国指定重要文化財)」をはじめ、市内に残る平安時代後期以降の木造薬師如来坐像や日光・月光菩薩、十二神将像など、県や市の指定文化財を含む43体が一堂に集結します。
また、特別展開催期間中には、市原市文化財審議会委員で仏像彫刻分野の権威である塩澤寛樹先生の講演会や、薬師如来像の木版刷り体験、仏像の3Dスキャン&色付け体験、県内薬師仏をめぐるバスツアーなどを実施します。
病が流行るたびに対応してきた先人たちの知恵や風習、救いを求める民衆の祈りの姿に触れ、新型コロナウイルスが終息し、一日でも早く穏やかな日常が戻ることを願っていただければと思います。
“薬師如来信仰”の拠点として知られる市原市
市原市は、上総国分寺・国分尼寺を擁し、上総国における薬師如来信仰の拠点として機能していたと考えられています。薬師如来は、病苦を除き、安楽を与えるなど現世に願いを叶えてくれるとされ、日本でも古来篤く信仰されてきました。市原市では市内各地に平安時代以降の優れた仏像が存在しています。
▪開催概要
特別展「いちはらのお薬師さまー流行り病と民衆の祈りー」
開催期間:2023年10月1日(日)~12月24日(日)
開館時間:9:00~17:00(最終入館16:30)
観覧料:一般個人800円、高校生個人500円/一般団体600円、高校生団体300円 ※20名以上
中学生以下無料
HP:https://www.imuseum.jp/rekisi_museum/tokubetsu/1100.html
特別展ティザー動画:https://www.youtube.com/watch?v=gGK1q9RX454
※特別展観覧料には歴史博物館・歴史体験館常設展示観覧料を含みます
特別展を観覧いただいた方は以下の体験ができます。
ペタペタ千社札ゲート
神社や仏閣に参拝した記念として貼る、自分の名前の入った「千社札」。
展示室の入口の寺社フレームに千社札を貼って、博物館に来た証を残そう!
いちはら市民如来
薬師如来になりきれる新感覚のフォトスポットを設置。
特別展来館の記念に是非撮影してみてはいかがでしょうか。
いちはら歴史ミッションラリー 特別展バージョン登場
館内を巡り市原市の歴史に関するミッション(クイズ)に挑戦する「いちはら歴史ミッションラリー」。特別展の開催に合わせ、新バージョンが登場します。
上級編・初級編の2種類のコースを用意しており、参加者には特別展オリジナルステッカーをプレゼント。上級編・初級編それぞれをクリアした方には、限定のご利益ステッカーを贈呈します。
特別展オリジナルステッカー(全6種、シークレットあり)
上級編・初級編のご利益ステッカー
市民とつくった「3Dとうろう」の展示
8月27日(日)に、市内の光善寺にある県内最古の石灯籠(いしどうろう)を3Dスキャンして段ボールで再現するワークショップを実施しました。ワークショップに参加した市民の皆さんには、石灯籠の火袋の枠部分の色塗りや円窓のデザイン、組み立てを協力いただきました。
3Dスキャンは千葉大学と、色塗り・組み立てワークショップは市内の姉崎高校の美術部と共同で実施しました。
完成した「3Dとうろう」を、特別展の展示物として公開し、会場を灯します。
▪特別展関連イベント
特別展の会場をつくろう!寺社フレームづくり体験
特別展開催前に展示会場をつくるためのワークショップを行います。
薬師如来が祀られている寺社をイメージさせる空間を演出する「寺社フレーム」を市民と共に製作します。宮大工による「組物」の伝統技術を学び、凄さを体感する取組を実施します。
制作した寺社フレームは、特別展会期中に仏像を保護する結界としても機能させます。
【日時】9月24日(日) 10:00~12:00
【定員】10組20名 応募多数の場合抽選
【費用】無料
【申込】9月14日(木曜日)までにフォームにて申込 ※詳細は特別展HPをご確認ください
https://logoform.jp/form/bqJz/350544
学芸員による展示説明会
学芸員がツアー形式で特別展の展示品に関して解説します。解説パネルには書かれていない詳細まで紹介します。
【日時】10月7日(土)、11月3日(金・祝日)、12月3日(日) 各日10:00・14:00開始
【定員】1回30名程度
【費用】無料
※特別展観覧者限定
薬師如来像の木版刷体験
市内橘禅寺に残る薬師如来像の版木を参考に、新たに彫った版木を使って、A4サイズのお札をバレンを使って刷ります。お薬師さまのご利益を、ぜひお家に持ち帰りましょう。
【日程】10月8日(日)、10月15日(日)、10月28日(土)、
11月4日(土)、11月12日(日)11月23日(木・祝日)、12月16日(土)
【時間】各日10:00~12:00、13:30~15:30
各回 30分(10:00~10:30、10:30~11:00、11:00~11:30、11:30~12:00
13:30~14:00、14:00~14:30、14:30~15:00、15:00~15:30)
【定員】各回ともに10名まで
【費用】無料
【申込】当日開館時より博物館受付にて整理券を配布 ※特別展観覧者限定
いちはら郷土学習講座「流行り病と祈りの姿」
特別展に集った仏さまや、展示資料から、近世以降の放送や麻疹など流行り病と闘う人々の祈りの姿を考えます。また、市内のご利益ある仏さまを紹介します。
【日時】10月21日(土)10:00~12:00
【費用】無料 ※展示を観覧の場合は別途観覧料が必要
【定員】30名 ※応募多数の場合は抽選
【申込】10月11日(水)までにフォームまたは電話で申込 ※詳細は特別展HPをご確認ください
https://logoform.jp/form/bqJz/350425
市内ご利益街歩き
上総国分寺や姉埼神社など、バスで市内の御利益ある社寺を巡ります。
【日時】11月10日(金) 13:00~17:00 ※交通事情により時間は前後する可能性があります
【定員】30名 ※応募多数の場合は抽選
【費用】無料
【応募】10月27日(金)までにフォームか電話で申込 ※詳細は特別展HPをご確認ください
https://logoform.jp/form/bqJz/346614
仏像の3Dスキャン&色付け体験
千葉大学院工学研究院融合理工学府デザインコースデザイン文化計画研究室(植田憲教授)とのコラボレーション企画。橘禅寺(市内皆吉)の十二神将像の3Dスキャン体験と3Dプリンターで出力した薬王寺(市内不入斗)の十二神将像の造形物に色付け体験をします。
【日時】11月18日(土)、12月2日(土)各日10:30~11:30、14:30~15:30
【定員】各日・各回ともに3D体験は2名、色付け体験は20名
【申込】当日各回開始30分前から博物館受付で申込 ※特別展観覧者限定
県内の薬師仏をめぐるバスツアー
印西市の松虫寺や銚子市の常灯寺など、バスで県内の薬師仏を巡ります。
【日時】11月25日(土) 8:30~17:30 ※交通事情により時間は前後する可能性があります
【定員】45名 ※応募多数の場合は抽選
【応募】11月11日(土)までにフォームか電話で申込 ※特別展観覧者限定
https://logoform.jp/form/bqJz/346480
講演会「中世房総の仏像について」
市原市文化財審議会委員で仏像彫刻分野の権威である塩澤寛樹先生による特別講演会を開催します。いちはらの仏像を中心とした中世の房総地域の仏像について、地方仏師による造像の歴史や特徴に関して講演します。
【日時】12月10日(日)14:00~16:00
【会場】五井会館4階大ホール(五井駅徒歩3分) ※会場は博物館ではありませんのでご注意ください
【講師】塩澤寛樹(群馬県立女子大学文学部教授・市文化財審議会委員)
【定員】先着200名
【受付】13:30~会場で受付を開始します