京都大学 人と社会の未来研究院とスタートアップ企業テラバースは、ブータン政府の公的要請を受け、仏教対話AI「ブッダボットプラス」の英語版を開発し、同国の仏教界への導入を進めることを発表した。
ブッダボットプラスは、仏教経典を学習し、人生相談や社会問題に関する質問に対し、経典の該当部分を引用しながら平易な解説を提供する対話型生成AI。ChatGPTの最新技術を応用し、正確で分かりやすい回答を生成する仕組みを備えている。
今回の開発は、ブータン国内の仏教徒に仏教をより身近に感じてもらうことを目的としており、今後はブータン王国中央僧院による検証を実施。仏教の教えと整合性を確認した上で、利用ガイドラインを策定し、段階的に導入を進め、2027年度末までに一般公開する。
京都大学とテラバースは、2021年に非生成系の仏教対話AI「ブッダボット」、2023年に生成系「ブッダボットプラス」を開発し、世界20カ国以上のメディアで取り上げられるなど関心を集めてきた。今回の英語版開発は、ブータンが英語話者の多い国であることも考慮し、同国の仏教文化に適した形での導入を目指す。