空海が制作に関与!京都・高雄山神護寺の国宝「高雄曼荼羅」6年に及ぶ大修復終え開眼法要…2024年奈良博にて一般公開!

2023年5月10日、開眼法要当日、関係各位に配布された記念誌『宗祖弘法大師御生誕1250年記念 高雄曼荼羅修復落慶記念「高雄曼荼羅」』(編集・発行:高雄山 神護寺、印刷:株式会社便利堂、発行日:2023年5月10日)

弘法大師空海自身が制作に関わったとされる国宝「紫綾金銀泥絵両界曼荼羅図(むらさきあや・きんぎんでいえ・りょうかいまんだらず)」金剛界・胎蔵界(通称:高雄曼荼羅/たかおまんだら)が、実に6年にも及ぶ大修復作業を無事終え、2023年5月10日、京都・高雄山神護寺 (京都市右京区)の金堂にて厳粛な開眼法要が営まれた。

伝存する最古の両界曼荼羅である「高雄曼荼羅」は、明治以降は政府の強制出陳命令により、帝室博物館(現在の京都国立博物館)に寄託されたため、両曼荼羅が同時にそろって神護寺に帰山したのは150年ぶりのこととなり、日本の仏教界ならびに美術界の事件とも言える。

今回歴史的な修復を終えた国宝「高雄曼荼羅」は、来年(2024年)4月13日~6月9日に奈良国立博物館にて開催予定の弘法大師空海生誕1250年記念特別展「空海 KUKAI―密教のルーツとマンダラ世界」で、修理後初めて一般公開される。

神護寺で営まれた開眼法要には、仁和寺、西明寺、遍照寺、大覚寺、戒光寺、中山寺、金剛寺、須磨寺、平間寺(川崎大師)ほか寺院関係者をはじめ、京都国立博物館、奈良国立博物館、岡墨光堂、便利堂などおよそ100名の関係者が参列した

開眼法要は、参列者入堂着座〜貫主・職衆入堂着座〜三礼〜前讃 四智梵語(讃頭 遍照寺)〜敬白文〜読経 理趣経(経頭 西明寺)〜後讃 仏讃(讃頭 遍照寺)〜諸真言 各七返(経頭 西明寺)〜至心回向(経頭 西明寺)〜感謝状の授与 株式会社岡墨光堂〜貫主 謝辞・・・という次第で厳かに営まれた

神護寺 谷内弘照貫主「5月10日は、弘法大師入定の日(旧暦3月21日)にあたり、また昭和10年(1935)に神護寺金堂の落慶法要が営まれた日でもある。奇しくも弘法大師御生誕1250年の佳き日に、大師ゆかりの「高雄曼荼羅」の開眼法要を営むことができ、光栄で喜ばしい」と感慨一入の様子であった。今回、桐の保存箱も新調し、谷内貫主が箱書きを墨でしたためた

国宝「紫綾金銀泥絵両界曼荼羅図(高雄曼荼羅)」金剛界(一部分)京都・神護寺蔵・・・縦横約4メートル四方、花と鳳凰を組み合わせた地紋のある紫色の綾地に、金銀泥で諸尊が優麗にして雄勁な筆致で描かれている。弘法大師自らが制作にあたったと思われる作品で、密教的な尊像の特徴をよく表している。よく知られる極彩色の曼荼羅とは異なる趣があり、空海独自の構想がうかがえる

コロナ禍をはさんで6年の歳月を費やし粛粛と修復を完遂した岡墨光堂に、神護寺より感謝状が贈られた

国宝「高雄曼荼羅」の修復完了にメディアの注目度は高い

[撮影:寺社Now編集部]

関連NEWS動画
京都新聞:国宝・紫綾金銀泥絵両界曼荼羅図が修復完了

神護寺関連参考URL

▪弘法大師霊場 遺迹本山 高雄山神護寺ホームページ
http://www.jingoji.or.jp

▪西国四十九薬師霊場会(第44番 神護寺)
https://yakushi49.jp/

▪奈良国立博物館:生誕1250年記念特別展「空海 KUKAI―密教のルーツとマンダラ世界」
2024年4月13日(土)~6月9日(日)
https://www.narahaku.go.jp/exhibition/special/special_exhibition/202404_kukai/

▪JR東海「そうだ 京都、行こう。」公式YouTube(神護寺関連)
【TVCM】2022年 秋「高雄篇」そうだ 京都、行こう。

【WEB動画】2021年 秋 「高雄の紅葉」篇 そうだ 京都、行こう。

【WEB動画】2017年 初夏 オリジナル映像「神護寺」篇 そうだ 京都、行こう。

【TVCM】2004年 初夏「高雄神護寺」そうだ 京都、行こう。

【TVCM】1994年 秋「高雄」そうだ 京都、行こう。


京都・高雄山神護寺[撮影:寺社Now編集部]

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監修:全国寺社観光協会

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