日本宗教学会(会長・鶴岡賀雄東京大学名誉教授)第80回学術大会が、9月6〜8日にオンラインで開催された。初日は「笑いと宗教」をテーマとする公開シンポジウムで、7、8の両日が研究発表というプログラム。研究発表には約200人が登壇、「寺社Now」編集長も宿坊に関する最新の研究を報告した。寺社と地域の未来を見つめて〈今〉を伝えるメディア「寺社Now」では、多彩な発表の中から、そのほか関連する注目の演題を後学のために列記しておく。諸先生方の研究活動に注目したい。
寺社Now備忘録2021「日本宗教学会 第80回学術大会」
▪相澤 秀生(鈴鹿大)
「寺院構成員に関する一考察」
▪伊藤 優(東大)
「幕末~ 明治期の心霊術・催眠術の流行と「奇術」の出現」
▪稲場 圭信(阪大)
「コロナ禍の自然災害とリスク社会における宗教」
▪稲村 めぐみ(東大)
「2000年代以降の日本の現代美術における宗教言説」
▪小髙 絢子(東京工業大)
「現代における「観光寺院」用語使用の変遷-新聞記事の分析から-」
▪郭 育仁(鈴鹿大)
「観光文化の創造にみる宗教者のフィロソフィー」
▪神居 文彰(平等院ミュージアム鳳翔館)
「宗教材と景観および文化財-被瞻対象の宗教性と活用保全の再考-
▪君島 彩子(日本学術振興会)
「アマビエ・マスク・大仏-パンデミック下の仏像を巡って-」
▪黒崎 浩行(國學院大)
「被災地域の祭礼文化にコロナ禍が及ぼす影響」
▪武井 謙悟(駒澤大学)
「寺院から外に出て行く儀礼の変遷-大雄山最乗寺の出開帳-」
▪土井 清美(中央学院大)
「巡礼の叙述語的世界-その誘惑あるいは「儀礼」-」
▪冬月 律(道徳科学研究所)
「過疎地域における不活動神社・準不活動神社の現状分析と課題」
▪平子 泰弘(曹洞宗総合研究センター)
「仏教教団にみる寺院の兼務制度の現状」
▪古山 美佳(國學院大)
「現代における怪異と情報」
▪ミア・ティッロネン(北大)
「物質的宗教論からみるスピリチュアル文化」
▪師 茂樹(花園大)
「仏教から見たビッグデータ社会の問題」
▪弓山 達也(東京工業大)
「スペイン風邪禍(1918-20)における福島県下の宗教行事」
▪和栗 隆史(大阪府立大)
「宿坊の地域資源化とモダニティの再帰性-信仰と振興のはざまで-」
(以上、五十音順)
日本宗教学会HP:https://jpars.org/
2021年度 第80回学術大会:https://jpars.org/archives/4565