寺社Nowは、お寺と神社、そして地域の「未来」につながる「今」に注目して、全国各地のさまざまな活動や挑戦を紹介している。とりわけ、全国の中山間地域で展開されている「宿坊」を拠点とした地域コミュニティ活性化の取り組みには可能性を感じている。
たとえば、伊豆・河津町のモダン宿坊「禅の湯」がその好事例として挙げられる。過疎地の宿坊が、雇用の創出と創業支援、移住・定住を促進する拠点として機能しているという驚くべき事実は「テラハク」連載でも紹介した。
▼寺社Now「テラハク」連載
そんな「禅の湯」の女将・稲本雅子代表が、11月に開講するお坊さん向けのオンラインキャリアスクール「TERA WORK SCHOOL」の体験会に登壇した。TERA WORK SCHOOLは、寺院経営などに課題を抱えている僧侶たちが受講生として参加し、講師やメンターの力を借りながら、自分自身と向き合い、自坊の運営などについて考えていく講座だという。
地域金融機関出身で、経営の酸いも甘いも知り尽くしている稲本代表が展開する「禅の湯」の取り組みは、僧侶ならずとも社会課題解決のヒントになるだろう。本記事は、下記3つのポイントのうち(1)(2)について詳説した前回につづく後編にあたる。
■「禅の湯」の経営3つのポイント
(1)寺院会計と家計を分離:宿泊業のインカムで過疎地でも寺院を護持
(2)「育する」のヒミツ:禅の湯式!選ばれるコンセプトのつくり方
(3)移住&ダブルワークをサポート:過疎地が元気になる仕組みづくり
▼TERA WORK SCHOOL体験会レポート[前編]