観光庁「地方における高付加価値なインバウンド観光地づくり事業」年次報告会を開催 寺社を活用した観光促進策が進展

観光庁は2月13日、「地方における高付加価値なインバウンド観光地づくり」事業の令和6年度年次報告会を開催した。モデル観光地として選定された14地域のうち、先行認定された11地域では具体的な施策の進捗が報告され、新たに追加認定された3地域についてはマスタープランが紹介された。各地域が観光資源の磨き上げや地域連携を進め、高付加価値旅行者の誘致に向けた取り組みを強化していることが示された。

この中で、寺院や神社を中心とした観光促進策が進められているエリアも多い。山形エリアでは、雄大な自然と山岳信仰に由来する固有の精神文化を観光に活かし、富士山麓エリアでは、世界遺産である富士山の自然と信仰に根差した文化資源の発信を強化している。伊勢志摩エリアでは、日本神道の聖地・伊勢神宮を核とし、参拝文化と地域の自然、生活を融合させた観光プランを展開。紀伊山地エリアでは、古来からの巡礼と暮らしが共存する地域としての魅力を伝えている。

また、鳥取・島根エリアでは、日本の紀元・神話をテーマとした観光プログラムを強化し、鹿児島・阿蘇・雲仙エリアでは、火山と共存する信仰や武家文化を軸にした観光振興策が進められている。

観光庁は、訪日旅行者数の増加に対応し、地方への誘客と消費拡大を目指す方針を示した。今後も寺社を含む地域資源を活かしながら、持続可能な観光地づくりを推進する考えを強調している。

寺社関連の観光促進事業(抜粋)
▪山形エリア:雄大な自然と山岳信仰に由来する固有の精神文化
▪富士山麓エリア:世界遺産 富士山が誇る自然と富士山信仰に基づく文化資源
▪伊勢志摩及び周辺地域エリア:日本神道の聖地・伊勢神宮を核とする参拝文化と一体となった自然、生活
▪紀伊山地及び周辺地域エリア:古来からの巡礼と暮らしが共存する世界有数の地域
▪鳥取・島根エリア:日本の紀元・神話の國
▪鹿児島・阿蘇・雲仙エリア:世界有数の火山と共にある信仰・営みが調和した循環・再生の仕組み、武家の精神性

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監修:全国寺社観光協会

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