浮世絵でバズる流行りの神仏「信じるココロ〜信仰・迷信・噂話」太田記念美術館の挑戦|noteでオンライン展覧会も同時展開!

以下、展示全56点のうち一部をご紹介。
本記事のさいごに、noteを活用した太田記念美術館のオンライン展覧会の案内を添えたので、興味を持たれた方はそちらでじっくり鑑賞することをお薦めする。画像もクリアで拡大して詳細を観察することが可能だ。

Ⅰ 浮世絵で拡散!流行神・迷信・噂話

①流行神(はやりがみ)

〝流行神〟とは、突発的に信仰されて急速に忘れられる神仏のこと。江戸時代にもさまざまな流行神が人気を呼んだ。中でも〝お竹如来〟〝奪衣婆(だつえば=三途川で亡者の衣服を剥ぎ取る老婆の鬼)〟〝翁稲荷〟は有名で、数多くの浮世絵が描かれた。

左)歌川国芳「奪衣婆の願掛け」 大判錦絵 嘉永2年(1849)、右)歌川国芳「於竹大日如来 一切衆生もろもろの願をかける」 大判錦絵 嘉永2年(1849)。左の奪衣婆は、内藤新宿正受院の奪衣婆像を題材としている。右は、江戸の佐久間家にお竹という品行の良い下女がいて、大日如来の化身とも言われた。死後、等身大の大日如来像が羽黒山の麓のお竹大日堂に祀られ、江戸両国の回向院でも出開帳が行われるほどのブームとなった。そのほか日本橋の翁稲荷という3つの流行神は特に有名で一世を風靡し、数多くの浮世絵が描かれた。当時の人々の願いが吹き出しのようなデザインで描かれていていて興味深い

②迷信

江戸時代、さまざまな迷信が信じられ、浮世絵との関わりも深かった。安政の大地震後には、鯰(うなぎ)が地震の原因であるという迷信に基づいた鯰絵が数多く描かれて大人気となる。また疱瘡や麻疹、コレラなどの感染症が流行した際には、病気にまつわる迷信を描いた戯画風の作品が多数出版された。

左)作者不詳「大都会無事」 大判錦絵 安政2年(1855)。安政の大地震の際には、地震は鯰(なまず)が動くことによって起きるという伝承をもとに、おびただしい数の「鯰絵」が出版された。中央)歌川芳藤「麻疹退治戯の図」 大判錦絵 文久2年(1862)7月。麻疹は疱瘡と並び、江戸時代に何度も流行を繰り返した疫病の一つ。幕末に大流行した際には、麻疹を題材にした浮世絵も数多く出版された。右)歌川国芳「木菟に春駒」 大判錦絵  文政末~天保初期(1829~32)頃。歌川国芳が描いた疱瘡絵。疱瘡(天然痘)は死亡率が高く、治っても痘痕が残る恐ろしい病気だった。疱瘡絵は子供が疱瘡にかかった時のお見舞い品で、魔除けの力を持つ色とされる赤一色で摺られた

③噂話

幕末には時事性の強い浮世絵が多数出版された。中には人魚が現れた話などのように、噂話やゴシップ、都市伝説に近い話題もしばしば見られる。

左)作者不詳「海出人之図」 大判錦絵 嘉永2年(1849)頃。越後国で海中から出現した、人魚のような不思議な女性を描いた作品。右)三代歌川国輝「本所七不思議之内 置行堀」 大判錦絵 明治19年(1886)4月。本所七不思議の揃物のうちの一点「おいてけぼり」

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監修:全国寺社観光協会

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