【寺社Now27号(令和元年9月発行)】より※情報は掲載時のものです
マツリテーターとして人と地域を祭りでつなぐ
神社や寺院などで行われる祭りを通して、人のつながりを生み出そうとしている団体がある。一般社団法人マツリズムだ。代表理事を務める大原学さんは、祭りのツーリズム(Ma-tourism)を通して、地縁のない人たちにも、〝当事者”として祭りを楽しんでもらおうと、6年前に活動をスタートさせた。
「既存の文化を壊さないように楽しむためには、適切なガイドが必要です。受け入れる側も、忙しい時にホスト役を担ってくれる人がほしい。祭りを通じて人と人、人と地域をつなげるファシリテーターになりたいという思いから、〝マツリテーター〟を始めました」と、経緯を話す。参加した祭りは延べ40回、450名の参加者を引率してきた。
「同じ祭りに2年、3年と参加するようになった頃、根本的な課題に直面しました。外部からの参加者が増えても、祭りを担う=地縁組織の人が減っている。運営基盤を固めていくためには、地域の出身者や新たな住人を取り込むことが急務だったのです」
3年前に法人化するにあたり、祭りがつなぐ縁や仕組みの重要性を啓蒙する活動も始めた。
「私自身、祭りのエネルギーに救われた経験があり、この文化を絶やしたくありません。数百年先まで続けるには何が必要か。そこに、寄り添える存在でありたいと思っています」
一般社団法人マツリズム
住所:東京都文京区本郷3-40-10 三翔ビル本郷4F
TEL:050-5319-9350
HP