老舗 御朱印帳メーカーの未来選択!谷口松雄堂(大正15年創業)4代目谷口主嘉〜チームを組んで品質と技術を次世代へつなぐ

京都市南区にある谷口松雄堂(しょうゆうどう)は、大正15年(1926)創業、和紙工芸品や表具を主に製造していたが、昭和34年(1959)あたりから御朱印帳を手がけるようになり、今や年間20万冊以上を製造する大手である。御朱印帳は細やかな作業が必要なため、これまで職人が手作業で制作してきたのだが、長年共にやってきた職人が高齢化、加えて次世代を担うべき職人もいないという問題に直面した。

技術を継承する職人が高齢化する中で出したひとつの結論

谷口松雄堂が得意とするのは和紙に漆を施したもの(左)。ほかにも近年は要望に応じて多様なデザインを手がけている

「伝統産業の多くが同じ問題を抱えていて、これは仕方のないことです。しかし依頼は増えるばかり。そこで、品質を落とさずみなさまのご要望に応えられる方法を考えてきました」と語るのは4代目の谷口主嘉さん。

谷口さん自身も中国へ足繁く通い、品質の確認や技術的な問題の解決などを現地の担当者と話し合っている

近年の御朱印ブームで、この10年ほど受注数は年々増加傾向にあり、リクエストも多様化してきた。そこで、中国に開設した工場で中面を折り加工、完成品を日本の本社工場に送って表紙を手作業で貼る方法へ移行。品質を保つために日本の社員が毎月中国に出向き、細かくチェックする体制も整えた。

和紙に塗る糊の量、スピード、正確な位置に貼る技術。それらは経験がないとできない

一枚の長い和紙を均等に折り畳むにも熟練の技術が必要。中国の工場では指導の甲斐あって、高品質の仕上がりを実現できている

「チームで伝統を継承していく、それが私たちの出した答えです」

特別仕様や急ぎの案件が入った場合は本社工場で別のチームが担当。形を変えながら技術を継承する、それが寺社の伝統を次代へとつなぐ一助となり続けている。


谷口松雄堂
住所:京都府京都市南区九条東柳ノ内町58
TEL:075-661-3141
HP

【寺社Now25号(平成31年5月発行)】より

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