■第3章「大阪・四天王寺の1400年
太子が建立した大寺のあゆみ」
四天王寺の至宝が集結。太子信仰1400年に思いを馳せて
第3では、聖徳太子が建立した日本最初の官寺である四天王寺をクローズアップ。太子信仰の中核を担ってきた同寺に伝わる数々名宝秘宝を紹介し、その1400年の歴史を追っていく。
なかでも目をひくのは、四天王寺の由来や財産などを記録した国宝「四天王寺縁起(後醍醐天皇宸翰本)」だ。ダイナミックな手印は、なんと後醍醐天皇のもの。書写も同天皇によるもので、教科書にも載る歴史上の人物の息吹が感じられ、歴史ファンは心躍ることだろう。同じく国宝の「扇面法華経冊子」(巻第6)も、華やかな装飾に目を奪われる。