シリーズ「参道をゆく」Vol.3 諫早神社(長崎県諫早市) 駅前商店街と共に新たな参道づくりの挑戦

神社と商店街とで新たな価値の創造へ

左)何でも話せる仲になってきたという宮本宮司と本田副理事長。右)昔から米どころだった諫早の歴史を伝えるため、ご朱印の授与品を地元の製菓店に依頼し、ほかにもショウガ風味の「神社(ジンジャー)おこし」を開発した

地域の商店街とつながりが深まったことで、神社と商店街との新たな連携が始まった。例えば、神社へお食い初めに来られた方に商店街の魚屋を勧め、その店で歯固め石を渡してもらうようにするなど、両者が力を合わせて日本の文化を伝える取り組みだ。

宮本宮司はさらに、「商店街にはお茶や陶器などさまざまな業種のお店があります。そういったものを神社が伝えてきた日本の文化と組み合わせることで、新たな価値を提供できるような試みを協働して進めていきたい」と話す。たとえば、神社の御朱印を持参すると飲食店でサービがを受けられるといった取り組みも検討中だという。

神社と地域がタッグを組み、商店街の活気を取り戻して、新たな「参道」の誕生を目指す。

商店街の有志で「四面みらい開発」という会社を立ち上げ、新たな店舗もオープン。昨年には神社の旧名を冠した四面横丁という飲食店が誕生した。

諫早神社では、奉賛事業の一環として境内の池の復活に動いている。その池の水を商店街に流し、周辺に茶店を並べて人が集える場所にするという理想の未来を、商店街ではすでに絵にしている。この実現を当面のゴールと定めている

※この記事は、雑誌『寺社Now 30号』(2020年3月発行)掲載記事をもとに再構成したものです(情報は当時)。


諫早神社(九州総守護 四面宮)
〒854-0061
長崎県諫早市宇都町1-12
TEL:0957-22-2073
公式サイト:https://isahaya-jinja.jp/


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監修:全国寺社観光協会

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