仏教界のインフルエンサーと呼んでも過言ではない、Twitterのフォロワー数2万9000人(令和3年5月10日時点)という、福岡県北九州市にある永明寺(浄土真宗本願寺派)の松崎智海住職。これまでたびたびつぶやきがバズってきたが、今度はYouTubeでやってくれた! 『【鬼滅の刃】お坊さんはこう読む』という動画を公開し話題になったと思ったら、さっそくその書籍化。異色の「鬼滅本」が出版される。
これは時流におもねった単なる受け狙いなのか、はたまた別の意図があってのことか? 寺社Nowでは過去4本公開された動画をチェックするとともに、書籍出版のタイミングで取材を申込み、その真意を探った。
松崎智海(まつざきちかい)
前職は高校教諭という松崎智海住職。自坊を「ご縁が生まれ、みんながワクワクする開かれたお寺」にしていくため、発信力を高めようと平成28年(2016)からTwitterを始めた。写真の構図、画像の加工はすべて独学
映画『ボヘミアン・ラプソディー』のフレディ・マーキュリーのポーズをまねた投稿が5.2万いいね、吉本騒動の際にダウンタウン松本人志が「松本 動きます」とツイートしたのを受けて「阿弥陀 動きます」とつぶやいたら9.1万いいね(令和3年5月10日現在)が付くなど、これまでしばしばバズってきた松崎住職だが、その反響を本人は「流行りに乗ったら、たまたま話題になっただけ」と謙遜する。
そんな通称“バズ和尚”が次に題材にしたのは、令和2年(2020)に大ブレイクしたマンガ『鬼滅の刃』だった。しかも同作を仏教的に解説している。さすがに何か意図があるのに違いない。
松崎住職の話を聞く前に、まずは件の動画をチェックしてみよう。