また会いたいお坊さんNo.1決定戦 「H1(エイチワン)法話グランプリ2021」が10月30日、奈良県奈良市の「なら100年会館」で開催され、融通念仏宗 大念寺(大阪府寝屋川市)副住職・関本和弘師がみごとグランプリの栄冠に輝いた。また、高野山真言宗 西室院(神戸市兵庫区)住職・田中宣照師が審査員特別賞を受賞した。
H1法話グランプリは、宗派を超えた45歳以下の若手の僧侶たちが、制限時間10分で工夫を凝らした「法話」を披露し合い、「また会いたい!」「もう一度会いたいお坊さん」を決定するもので、僧侶の自己研鑽も目的としている。
YouTubeでもライブ配信された今大会では、公募に応じた全国多数の僧侶の中から選考された超宗派8組9名の僧侶が次々と登壇。釈徹宗氏 (浄土真宗本願寺派如来寺住職・相愛大学人文学部教授)をはじめとする5名の審査員、ならびに50代60代の女性を中心に会場に集った760名の一般入場者が、教義の深さや話の巧さではなく「また会いたいお坊さん」を審査基準として票を投じた。
グランプリ受賞の関本師の演題は『仏花が教えてくれたこと』。「咲いた花見て喜ぶならば、咲かせた根元の恩を知れ」。目に見えない世界への感謝や敬意について静かなトーンで聴衆に語りかけた。師は、学生時代の友人の死を契機として、自殺防止の電話ボランティアを設立するなど、苦しむ人に寄り添う努力を続けてきており、そうした活動や体験を背景として紡ぎ出される言葉の一つひとつが、聞く人の心に説得力を持って染み入っていった。
〈登壇僧侶と演題〉(エントリー順)
①小林正尚 師:日蓮宗・見法寺(山梨県北杜市)住職
「お寺で見つかる元気の源」
②関本和弘 師:融通念仏宗・大念寺(大阪府寝屋川市)副住職
「仏花が教えてくれたこと」
③畔柳優世 師:浄土宗西山深草派・養寿寺(愛知県西尾市)住職
「絵解き地獄絵」
④田中宣照 師:高野山真言宗・西室院(神戸市兵庫区)住職
「コロナ禍でのお葬式〜心の架け橋〜」
⑤舟川智也 師:浄土真宗本願寺派・両徳寺(福岡県行橋市)住職
「ままならない人生のなかで」
⑥野田晋明 師:臨済宗妙心寺派・林昌寺(愛知県春日井市)副住職
「泥かぶらに学ぶ」
⑦中田定慧 師:華厳宗・隔夜寺(奈良市)住職
「お薬師さまの心」
⑧破石晋照 師:天台宗・金剛院(岩手県平泉町)副住職
南洞法玲 師:天台宗・寿徳院(同町)住職のコンビ
「二刀流」
〈予選参加宗派〉
天台宗、高野山真言宗、真言宗智山派、真言宗豊山派、浄土宗、浄土宗西山深草派、浄土真宗本願寺派、真宗大谷派、真宗高田派、融通念仏宗、臨済宗妙心寺派、曹洞宗、日蓮宗、華厳宗、真言律宗、浅草仏教会
〈審査委員長〉
・釈徹宗(浄土真宗本願寺派如来寺住職・相愛大学人文学部教授)
〈審査員〉
・いとうせいこう(アーティスト)
・クリスチャン・モリモト・ヘアマンセン(宣教師)
・Gotch 後藤正文(ミュージシャン)
・露の団姫(落語家・僧侶)
なお閉会式において、今回登壇した8組の法話すべてを収録したDVDが発売されることも発表された。
「H1法話グランプリ2021」の公式ホームページはコチラ
https://www.houwagrandprix.com/
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