文化財防災センターは、被災地での文化財救援活動を支援するため、クラウドファンディング「地域の宝をみんなで守る|文化財防災・救援プロジェクト2025」を開始した。募集期間は2025年3月11日から6月9日までで、目標金額は500万円。
このプロジェクトでは、被災文化財の救援に必要な初動対応費用として、資材調達や輸送費、専門家派遣費用などに資金を充てる。集められた寄付金は「文化財防災救援基金」に繰り入れられ、迅速かつ柔軟な救援活動を可能にすることを目的としている。
文化財防災センターは2020年に設立され、日本各地で発生する地震や台風などの自然災害から文化財を守る活動を行ってきた。しかし、公的資金だけでは対応が難しい場合も多く、今回のクラウドファンディングは民間からの支援を募る重要な取り組みとなっている。
支援者には、オリジナル軍手や文化財応急処置ハンドブックなどがリターンとして提供されるほか、一般向けの被災文化財応急処置ワークショップも開催される予定である。このプロジェクトを通じて、一つでも多くの文化財を救い出し、「文化財防災」の重要性を広く周知していくことが目指されている。