そんな息子(普賢院院代)の挑戦を、父(福蔵寺住職)は一切の口出しをせず、「10年は何も言わない。好きなようにやれ」と最大の理解を示して見守っている。
地元青森や東北各地のメディアで紹介されたことで、女性同士の客なども増えてきた。町の駐車場に停まっている大型観光バスの団体名をチェックして営業するなど地道な努力も惜しまない。甲子園球児時代や永平寺の修行時代に鍛えた、ねばり腰と突破力が活かされている。
開業してからご縁があって結婚もした。そして子宝にも恵まれた。そのやさしい眼差しの奥に、過疎化するふるさと大間を舞台に地域に貢献して寺院の興隆も果たそうとする覚悟が秘められている。
静寂に包まれる夜の雰囲気も素晴らしい
普賢院本堂。境内の一番奥にあり、勤行や坐禅体験などをここで行う
普賢院には、道を隔てた場所にゲストハウスもある。佛光庵は2名用だが、人数が増えた場合はゲストハウスも利用してもらう仕組み
菊池院代の父が住職を務める港町にある福蔵寺は、宝暦4(1754)年開創
福蔵寺の向いにある八大龍王殿。文久元年(1861)以来、大間のマグロ漁師たちに信奉され続けている
記事は【寺社Now23号(平成31年1月発行)】をもとに一部改訂したものです。
施設の詳細につきましては、直接お問い合わせください。
おおま宿坊普賢院
住所:青森県下北郡大間町大字大間字内山48-137
TEL:0175-37-4649
おおま宿坊 普賢院HP
テラハク「おおま宿坊 普賢院」
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